2012年2月22日水曜日

古書店が舞台のライトノベル風小説





古本屋を舞台にしている点では金魚屋古書店という漫画に近い




あとライトノベル「文学少女」と同じように本のなかで本を紹介し、それが物語とリンクしている。



どこかで読んだことのある設定が続く。

それでもライトノベルらしくヒロインは主人公とちょっとだけいい雰囲気になりながらも、付き合うなどのように先には一切進まない。主人公の視点にたって可愛いヒロインの手助けをできる楽しさと、ヒロインが古本一冊から広げていく謎解きの面白さが混在している。スイスイと読める本だった。

2012年2月10日金曜日

美の破滅 金閣寺 読了。




かれはなんでここまで金閣寺に振り回されたのだろう?

そこがわからない。

金閣は美の結晶であり、悪の権化でもあり、

世間と自分を隔てる壁でもあったのだが、

なんでここまで。。。

破滅を目指しているようで、

理解されたいという救いを求めていて

相反するものを共有したがっているようだ。

金閣寺は美しいゆえに永遠を誇っていて、それを蹂躙する暗い喜びと救いを描いている。

それがまるで青春の暗さを描いてあるから、怖くなって読めないのかも。

人間の淵をみるような怖い小説ではある。


金閣寺が燃える瞬間、金閣の美の本質が連続した虚無だとわかり、

死のうとするのだが、金閣寺から拒否されて、逃げてタバコを吸って生きようとするシーンは心打つ。

宮本亜門のミュージカルで、金閣寺が人間として表現されていたが、小説の最後の金閣寺は確かに人格をもっていた。

MISHIMA という映画での石岡瑛子のぱかっと開く金閣寺の絢爛さとは違ったものがある。こちらは不安にさせ金閣に飲み込まれるさまを明確に表現していた。

金閣寺 宮本亜門演出 舞台では人間が金閣を表現している。



石岡瑛子映画Mishima 芸術監督時 金閣寺 金閣が真ん中から二つに割れる 




ポケットに名言を 寺山修司



名言集

アメトークの読書芸人でスピードワゴンの小沢さんが20冊~30冊配るって言っていた本です。



文脈から切り離された言葉そのものを、それを愛でることで、いっとき陶酔できます。

これで人生は変わるような本ではないけれど、名言集の心地よさは半端ない。


そして、数々の名言を読み、原本を読んでいない自分に焦ったりする。

そんな心地よい教養を貰えました。