2011年5月19日木曜日

チェーザレ・ボルジアことヴァレンティーノ公があまりに不憫すぎる





チェーザレ・ボルジア というルネサンス期のスペイン貴族の人生は波乱すぎる。 

漫画のチェーザレ の主人公なんだが、 

女司馬遼太郎 塩野七生の30歳の時の恋人だった人 


(妄想乙だが、その妄想力が半端無く淡々と書き連ねていく魅力がある。ラストに萌え死ぬんだね)


塩野七生は文章に映像を駆り立てさせることが上手い。


「P159 じっとものうげに彼らの方を見ているチェーザレの姿と、そのかたわらにかしずく女。この情景は、二人の老獪な外交官に
いつもの冷静さを失わせた。彼らはそこに、完美と残忍という、官能の二つの鎖を感じ取ったのだ」


漫画版は






こんな貴公子おるのか!
16歳でありながら、父が教皇という最高権力者の一歩手前 当然大金持ちで、美男子。
無邪気で快活でリーダー気質もあり、反面怜悧な一面もある。


最高のかっこよさを全部載せしたラーメンみたいな人間です。




上の画も相当カッコイイのだが漫画版のほうが、ミゲルやその他の敵味方の絡みが想像しやすい。




なので、チェーザレという漫画をイッキ読みしたあと、そのキャラクター映像で
 塩野七生が描くルネサンス1500年辺りを読むと、半端無く面白くなる。 


漫画の利点は馴染みのないイタリアのルネサンスの人たちの顔を思い浮かべながら読めるから、親近感が湧くのだ。








彼くらい日本人に馴染みがあれば、ワザワザ漫画で読む必要はないんだ。


イタリア歴史漫画を描いてくださったおかげで、めちゃめちゃおもしろく読める。塩野七生もマキャベリも


漫画自体が画の書き込みが半端ないのもある。




チェーザレ・ボルジア ヴァレンティーノ公

全てを持って、計画を立て、時勢にも乗り、腹心にも恵まれ、教皇アレクサンドル6世の子供であり、 

軍隊がない状態から、フランス傭兵部隊を間借りして 

ロマーニャ地方を席巻してロマーニャ公国をたった4年で作り上げた人。 

チェゼーナで、片腕の公国内の内政担当 ラミーロ・デ・ロルカを惨殺 人心をまとめ上げる 

公国を作りあげた途上で、父である教皇と共に病に倒れ 父の死後、幽閉される。27歳 

以後人質生活を送り、脱出。義兄のところへ行き、スペインで戦死 31歳 

2011年5月12日木曜日

マッチポンプ売りの少女 読了!!




マネー・ヘッタ・チャン 二作目

2chのネタをきちんと取材して、それに童話風味に混ぜ込む手法は前作と同じく。

読後感は、ニヤニヤしつつも ちょっと落ち込む。。。

今作は、かげろう やら ユニセフ協会 マンション購入 婚活ビジネス 等々 時事ネタ満載


みにくい天下りの子 という章が一番好きでした。


一生懸命頑張ったらうまくいくわけじゃなく、世の中の世知辛い部分をこれでもか!と

可愛らしい童話風味に描いてくれるのでとてもライトでありながら毒々しいネタを取り扱っている面白い本でした。

2011年5月5日木曜日

疲れすぎて眠れぬ夜のために 

内田樹の意義は、競争が高まって疲れてしまったときに、別の見方を示してくれるところにあるとおもう。

倫理観の本。

テーマは「無理しちゃいけないよ」「我慢しゃちゃ駄目だ」

関西人ぽく、現実的で、身体性が大事だと言って、合気道にハマったり、
成功なんてクソだよ。もっと楽しい事は沢山あるしね。

と言って、逆説的な物言いで人々を煙に巻いてくれる。

なんにせよ、とても優しさに溢れている本でした。

視野狭窄に陥りがちの現在を生きる人々(特に自分)に対して、一歩引いてみると、頑張れば頑張るほどドツボにハマる話をなんどもしてくれる。

大学の先生、お坊さん、牧師さん、恩師、生きて行く上で欠かせない精神的な部分を充足する役割を意識的にこなしているように思う。

痛んで傷付いているときはとても有り難い。失敗して逃げ帰ったとき、現在の中心的な価値観を否定してくれるから。

そこで休んで、再び考えることのできる精神的な空間をくれる。

人は簡単に壊れますよ。だから、無理しないでね。
頑張っても限界はあるから、充足する部分を細かく設定しておこう。
無理できるけれど、無理し過ぎると壊れます。

人間には有限の可能性、限界があるから、自分が持っているものは、きちんと意識的に配分してあげなくちゃだめですよ。
そこを、努力と根性で乗り切ろうと、毎回していたら無理が祟って壊れちゃいます。
特攻精神ではなく、クールに現状を見れる勇気をもちましょう。
自分のなかの自分に不寛容であることで、生じる摩擦や苦悩は、いったいその人をどうしてしまうのでしょうか。
我慢は身体に悪いよ

レイバーとビジネスは違うよ。ビジネスは創意工夫ができて、それにリスクを取れる人を言います。
決められた仕事を決められたようにやるだけだったら精神的に疲れるのは当然だよ、と言ってくれます。

正直、この言葉だけで有り難い。もっと頑張れ、ヌルイ、甘えるな の言葉のなかで育った人間からするとなんて優しい人なんだ!

人間において一番辛いのが、評価も査定もされないこと やりとりがあること

個性的であることは、他人からの承認を求めない、認められない、愛されない ということ という。

「「個性的であること」を否定するのは常で、否定しても否定しきれないところにある」のが個性という表現はたくさんみるけれど、「個性は愛されません。」と言い切ってしまうところが好きです。

らしくふるまうこと、キャラチェンジは しゅごキャラを思い浮かんでしまいました。
一枚自分の間に入れて、こういう風に振舞うと決めてしまうところなんかは良い。

式神を入れて、合わなかったら捨ててしまえ 人格なんて作り話なんだから。

だからこそ、物語をつむぐことは、多くの人間の感情をダイレクトに刺激することができる

幻想の物語を必要としていると纏めてくれます。

幻想なのかもしれないけれど、日本が明治時代に創り上げた物語がどうやって今に影響を与えたのかを最後の章で披露してくれます。

この人の本は、疲れ果て考える余裕がなかった自分にとって考える事を優しく教えてくれました。

2011年5月4日水曜日

仙台 名勝松島 に遊びにいってきた。 4月29日 4月30日


ベガルタ仙台ユアテックスタジアム

色が変わっているところまで津波がきた。

観瀾亭より


松島の復興取材中のカメラクルー

松島遊覧船のかもめ達

円通院庭園

円通院

松島 瑞巌寺 庫裡

五大堂
                
透かし橋

 
はやぶさ
4月29日30日 仙台へ遊びにいってきました。
仙台の名勝松島は、国道45号を通じて、石巻への拠点となっていた。 

松島のホテルが基本的に復興の業者の泊まる所になっている。 

津波は怖いと思ったのは、海沿いのお土産屋さんは一階は全て壊滅している事。 

泣けるのは、張り紙に頑張ろう宮城、頑張ろう松島、 
が至る所に貼ってある事。頑張ろうという言葉が痛々しかった。 

松島の橋は一つは流されて、一つは通行止め、一つは無傷。 

瑞巌寺は無傷。さすが政宗のお寺。悪運が強い。 

東北最大の独眼竜、秀吉の奥州再仕置きで、本拠地の米沢から、仙台へ追いやられた伊達家は、どんな気分だったのだろうか。 


瑞巌寺には伊達政宗の鎧があり、木像もあるので、あの三日月の鎧兜を見る事ができる。 


松島の人は、松島に高いプライドを持っている。
 
だから、決して大変ですね、とかは言えなかった。 

地震の見物として行くには余りにも酷い有様だった。 


ホテルは、まあそこそこやってる感じ。 

最大の楽しみは、遊覧船で、カモメが間近すぎるほどに見れる 
カッパえびせんを上げるとうまい具合にかぱえびせんだけをクチバシで取っていく。

とても近くで見れて怖い位。 

復興翌日だった為、カメラクルーが三組乗っていてました。

レポーターの人と遊覧船のガイドさんが 

「松島は、負けません。

皆が戻ってくる八月までに、お迎えできるようにしたい」


といっていたのが印象的でした。

震災一ヶ月以上のときは、松島はなんとか回復に漕ぎ着けた

5月の半ばにいった友人は 一階部分はお土産屋さんけっこうやってたよと言っていました。

着実に復興していっているのを聞き、少し嬉しくなります。

ただ、まだまだ道のりは長く、メインである夏休みまで頑張っていかれるのでしょう。

2011年5月3日火曜日

私は黒人奴隷だった フレデリックダグラスの物語 を読み終えて



人間が人間を奴隷として支配していた時代があったことを痛烈に思い出させる。

言葉を選びながら、そこの部分はけっこう残酷に書かれている。


フレデリックこと フレディー が 人生を切り開いていったのは、文字を学んだ、学んだことにはじまった

勉強することがどれだけ彼の人生を開拓し、広げって行ったのか

この伝記を読むと幸せな気持ちになる。

1987年に書かれた本で 1960年代の公民権運動、キング牧師を引用して

いまだに達成されていない自由と平等についても見解が述べられている。

2011年から振り返って、黒人が大統領になっているアメリカという国は、問題はあっても着々と解決するために動いている。


このフレデリックダグラスという一人の元黒人奴隷の生涯を通じて

南北戦争がアメリカにどんな影響を及ぼしたのかを知ることもできる。

勉強することの意義を見出す為に読むのも可能

一人の徒手空拳、逃げ出した黒人奴隷(つまりは犯罪人)だった人間がどうやって

自分の意志を社会で成し遂げて行ったのか

社会に訴えることの意義、その方法、最大の恩師との決別、誕生日も親も確かなことはわからない人がどうやって自分のアイデンティティを確立していったか。折れそうになる心と救いの手、幸運。

アメリカ合衆国の為という大義をどうやって自分の元に引き寄せたか

命をかけての旅路など、、、最高の物語として読むことも可能だった。

読んでいてワクワクし、生きることの問題を考えさせられる伝記物語。

2011年4月21日木曜日

予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える  予防接種の有用性と薬禍




自分が子供の頃、20年前はインフルエンザ予防接種の副作用が問題視されていた頃だった。

そして、自分もインフルエンザ予防接種二回目で体調を崩し、二ヶ月の入院を体験した。


原因不明。直近で受けたインフルエンザ予防接種が疑われていたが、結局は不明のままに退院。

半年間の自宅療養の末に小学校に復帰したのだったなあ。


それから20年経って、予防接種がどれだけ有用かをこの本で学ぶ。

とても腑に落ちる本だ。

ワクチン禍に巻き込まれた側は、苦しかったが、これは乗り越えるべき壁のように感じて

いまでは、積極的にワクチンを擁護する気持ちになっている。

知れば知る程、仕方なかったことだったのだなあと納得できる。残念ながら運がなかった。

そもそも病気自体が、なにが原因でそうなるのか完璧にはわからないのだし。

その中でワクチンは、打っておくと保険にはなる。

ゼロリスクは有り得ないが、リスクは減らすことができる。ベターなものだったのだ。



あとこの本はアメリカの失敗のカタチ、日本の失敗のカタチを提示してくれる。

1976年、アメリカは豚インフルエンザの大流行を恐すぎて、

恐怖で過剰に予防をやり過ぎて失敗した例


日本は、ワクチンに関して、

投与するときでも、投与しないときでも、片側のリスクを無視して、

仮初めのノーリスクを想定するというところがとてもおもしろい。(それか自己責任で押し付けちゃう)

日本の失敗パターンは、原発に近いものがあるな。

2011年4月7日木曜日

新渡戸稲造「武士道」は 100年前の日本人の倫理観をビシビシ伝えてくれた

再読




武士道は楽しかった。 
日本人なら特別に難しいことを言っているわけでもないです。納得出来るかできないかはともかくこういう倫理観あるよね。
でてくる事例は、伊達政宗や忠臣蔵、江戸時代の武士たち、 あたまにすっと浮かびます。外国の本なんかより何倍もすっと入ってきます。


この本自体がひとつの物語になっていました。
武士道というものが、どういうものか、 どういうものを大事にするか、どうやって日本人の倫理観に刷り込まれていって
今後どうなるだろうか。 章と章の繋ぎが つながりを楽しみながら読むことに意味がある本です。



ラスト二章が秀逸。 
武士道は封建主義という母胎を失った。 
桜のように散っていくだろう。 


いずれかから香りが漂っている。 
どこからか漂っているかわからないが、、、 
その地に昔栄えていた文明の残り香なのかもしれない。 


倫理体系としての武士道は滅んでしまったけれど、土のなか、ひとのなかに染みこんで残っている
百年前の新渡戸稲造は、頑張って日本の無意識の倫理観を言葉に書き起こそうと努力されてきたのだな。 

この本は、えらく情景が思い浮かべることができます。

伊達政宗が言った言葉、忠臣蔵のシーン、等々
殆どの海外の本ではないので、自分たちと地続きの倫理観をたっぷりと堪能できます。

12章の切腹シーンの描写(引用)は、ちょっとばかり鳥肌もん。 

基本的に道徳書。自己啓発本も大類なら道徳本になるんだろうから、近代の日本の自己啓発書。


あまり文字に残されなかった日本封建社会が培ってきた倫理観の残滓を掻き集めてまとめ上げ、


そこに、新渡戸稲造の理想が乗っかり、武士道が陥った限界を見せて、桜のように滅んでいくさまを描いていってました。 


ラストがね、FF7の最後のシーンを思い浮かびながら、しんみりしつつも、どこかで心が温まる終わり方をした本でした。


桜が咲いているこの2weekの間に読んだほうが何倍も面白い。


オススメしたい本でした。



2011年3月22日火曜日

今後の節電対策として、電化製品を買い替えようとしている方に向けて

しんきゅうさん http://shinkyusan.com/index.html#/index/top

このサイトの出来が秀逸

今夏の大規模停電に向けてちょっとでも電気代を下げようと思っている方には最適です。

エアコン、冷蔵庫、TV、電球、便座 の5つ の電気使用量、電気代がわかります。

かかる時間は数分。

現在お使いの機種の型番を打ち込んで

買い換えたい機種の型番を打ち込む

そうすると、 

現在使っている機種 それと 買い換えた場合の

使用kWh 年間電気代 使用CO2 が 表示されます。


いくら下がるか見えるので 良い節電対策になりますね


とくにエアコンは 家庭電力の25%を占めています。

ここ数年でだいぶ節電機能が進んでいるので

お金の節約という観点でもお勧めです。

購入後15年経過しているエアコンの場合、年間1万円近くは節約になるかと。


おススメサイトです。 ヤシマ作戦のひとつの方法として参考にしてみてください。

2011年3月19日土曜日

洋服の救援物資仕分け作業で感じたこと。

埼玉より


救援物資の仕分け作業に行ってきました。


多くの方から米、生活用品、水、飲料、医薬品などが届き感動しました。


その点で自分が感じたこと。




救援物資、現時点で多分、服はそんなにいらないです。


服の救援物資を求めるところが少ない理由は2点


商品ごとに細かく分類しないといけないから。


また、着古しを送ってこられる方が多いから




暖を取れるアウターか未使用の下着が欲しいです。


できたら、メンズ、レディース、キッズ に分類をしてくださって。


洋服はやっぱり尊厳でもあるのかなあと思いながら仕分けしてました。


埼玉で物資の仕分けをしていて感じたこと。

2011年2月26日土曜日

なれる!SE2 今度は運用と構築の内部喧嘩



面白い!
ラストの後書きが心に染み入った。
苦労したんだなあ。
作家さんが、SEだった頃、トラブルで地方を回ったそうだが、

回った場所に行くごとに、SE時代の悪夢がフラッシュバックのように思い出すというのが、本当に微笑ましくもなっていい。戦いに疲れて引退した戦士だ。

漫画でも、ライトノベルでも、作っている世代がほぼ同世代か下くらいになったので、

創られている作品の人物に感情移入するよりも、製作者側のほうに近い思いを感じるようになってきたなあ。

桜坂工兵という新入社員が主人公だから、

だれでも経験した心情の部分で投影しやすくもあり、

サーバートラブルの問題解決シーンは熱血で、スピード感いっぱいなイメージで展開する。

天才上司と新人主人公ながら、二人が合わさって一人前になるというシナリオも、読んでいてワクワクする出来。

すごい娯楽作品で、頭を一切使わないけれど、ちょっとだけ心が前向きになるライトノベルでした。

放浪息子一巻購入




アニメ放浪息子が面白かったので、一巻買ってみた。

女の子になりたい男の子と男の子になりたい女の子のお話。アニメ版ではカットされた小学生時代。 まだ第二次性徴期は迎えていない子供たちの話なので、まだ深く傷つくことはない。

青い花もそうだったが、このひとの漫画は性別を行き来する。

今後おこりうる将来の辛さをどう耐えさせ、彼らの物語のなかで幸せをどう作っていってくれるのか、

それがこの漫画を読んでみたいところ。

志村貴子はどういう解決策を提案してくれるのだろうかと。

漫画とか物語て、他人の人生を追体験する娯楽の為でもあるけれども、

困難に向き合った物語の主人公達がどうやって解決していったかを

探すために読むものだとも思った。

幸せな生き方をしていって欲しいと空想の主人公達に感情移入しながら、読み始めよう。

2011年2月12日土曜日

パチンコの反対論者からの意見本。




韓国では2006年8月にパチンコが全廃された。
あまりの射幸心を煽り、南百万の貧しき人びとから富を吸いとり、ギャンブル依存症で社会不安要因になったからだそうだ。

韓国の取り組みは素早いな。

賭博は禁止されている刑法185条186条
違法だったはずのものが。。。街中にどーんとあると、法律を守る気持ちは無くなるな。
癒着と公権力の強さを見せつけられていると感じさせられたりもする。

反面、エンタテインメントで食べていこうと思っていた時、パチンコ筐体メーカーは金払いの良いお客なので、(そのお金がどうやって捻出されていようとも、)メディア側が目をつむりたくなる気持ちもわかる。

「パチンコ憎し」の私情が強すぎる本で、本当にこの本は正確に書かれているのかなと不安になったが、

その反面として、めちゃくちゃパチンコの害は理解することができた。

メディアもホールも筐体メーカーも、遊技者もみんな自分たちの利益を考えていることで、

賭博禁止という法律が守られなくなってしまった現状があるわけか。

ここまで大きな規制は、市場では不可能で、国家の、国民の問題なんだなと言う事がわかった。

2011年2月8日火曜日

20代の自分を取り戻す理想のカラダのつくり方 ダイエットの効率のよいやり方




面白かった!


目標ダイエットのペースは月に1kg 年間で12kg落とせたらOK というスタンスで書かれている。

真っ当すぎてどうしようもない。

もっと早く痩せたいと思って多くのひとが運動、食事、諸々で無理をして限界が来て諦めちゃう 

ダイエットの成功は無理しないことなのに

そんな当たり前のことを教えてくれた本だった。



ここ一年で急増した体重をなんとかしたいと思っていた所に、本が発売されたので読んでみた。

ビジネス書と同じ作り方だった。

1章 まず、自分の姿勢や体重、筋力を調べることからスタートだ。

インボディ を使うと体重と筋力がわかる。血圧、心拍数を計る

今の自分を知ることから始める。


次のステップ 

2章

そしてどうなりたいのかゴールを設定する。 

本でのゴール地点は、自分の現役時代部活でバリバリやっていた高校時代を設定している。


運動するとき、多くの人がどうやってもハマる罠がある。

自分の脳内では、こう考えているはずだ。 

部活の現役時代の自分から衰えているとはいっても

子供のころみた運動会のお父さんほどには衰えてはないと自負しているだろう。

でも、自分のカラダは想像以上に運動会のお父さんに近くなっている。

自分が年を取って、衰えたことを正確に認識できる人なんているわけがない。

だから、客観的に見える数値で出来る限り置き換えてあげるんですと。



そんな衰えた肉体を部活時代へ復活させるというゴールに到達するためには、

日々どれだけやれるか、それも無意識にやれる習慣にできるかに勝負がかかってくるわけだ。

そこで日々の行動に着目させていく。

ビリオダイゼーションという理論を紹介し同じトレーニングをやり続けないで方法を変えていく意義

毎日記録をとること 体重 血圧 心拍数 

ウォーターローディング  30ml×自分の体重の水を飲むこと  

仮に体重80kgとしたら 80×30ml=2400ml

2.4リットルの水を飲むことを推奨している。

ドローインでお腹まわりをスッキリさせる。

ダイエットには運動より日々のカラダを動かす習慣が大事。

マフェトン理論 

などが紹介されていく。

以降

3章 運動の仕方から

4章 食事の仕方

5章 休養、調整の仕方

6章 メンタル面の維持

と続いていく。

総花的になりやすいが、

本のスタンスが基本的に、記録すること と 体型の認識と

計画と ゴール 

そして、絶対に 絶対に 無理をしないこと を念頭に置いている。

ありがたい。ダイエットは、続けられず自己嫌悪に陥って止めることを良く知って

いてくれて本当にありがたい。


多分この本を書いた著者は 

運動にたいして

楽しみをできるかぎり持って欲しいんだと感じた。

ダイエットにたいして過剰な恐怖心と入れ込まないで欲しいと思っているとも。

あんなに大変だった「部活」とは、決して違うんだから。

目指すカラダが部活のカラダだとしても。

2011年2月1日火曜日

人生がときめく片付けの魔法 片付けとは祭り




ガラクタを捨てれば自分が見える カレン・キングストン著 は部屋を綺麗にすることで、気の流れがよくなり、自分の精神がよくなるという論法

「人生がときめく片付けの魔法」は  もっと単純に、

手に取ったとき心がときめく物のみを選ぶことで、自分にとって大事なものが見えてくる。 

そして、捨てるという精神的に大変な決断を繰り返すことで、自分自身の判断力を養っていくという話。

捨てるという決断は、本当に心苦しいけれども、自分自身にとって大事なものを選び取ることができたら、そちらのほうが幸せじゃないか


この本で納得できないのは、積ん読本を処分せよ という所。 積ん読本は 「内田樹 の本棚は未読のものも含めて自分の脳味噌を他者、あるいは無意識の自己に開示している。読んでいない本は、将来こういう本を読めるようになりたいという他人、無意識の自己へのアピールでもある。 」ということの方が納得できたから、本の処分については参考にしないでおきたい。


洋服に関しては心の底から賛成だ。着なかった服を捨てるのは本当に難しい。ちょっとばかり値が張っていたりしたらもう悩みまくる。もう自分の趣味から外れているのはわかっているんだ。タンスの肥やしになっているだけ。
勇気をもって処分してすっきりさせてあげると、本当に不思議なほど新しい着合わせができたり、埋れていて発見できなかった洋服に袖を通そうという気分にさせてくれる。
片付けをすることで、本当に洋服は蘇るんだ。
自分はスーツの整理から始めたが、一回も袖を通していないスーツや、穴が開いているスーツ。夏用がないと思っていたのに、片付けると出てくるわ、もう貯蔵していることで服を逆に殺していた。

流行りが過ぎてしまったものがあったり、変色していたりして溜め込みすぎていて本当に服にゴメンなさいという気持ちになった。新しい旅立ちの為にゴミ袋に入れさせてもらった

この本が書いているように、清浄なるもので、頭がしっかりしている朝に片付けはやったほうがいい。
また、片付けの順番は決まっていて、短期に一気に片付ける。だらだら少しずつするのはご法度

選ぶ基準は手に触ったときときめく物かどうか

順番は、衣類→書籍→書類→小物類→思い出品

捨てる判断が簡単なものから難しいものへ。


こうやって自分の判断力を上昇させながら、自分の気持ちに正直に向きあう神聖な祭りなんですね。

片付けというのは 本当に大事だ

自分の場合、捨てるやり方で片付けたあと、精神的疲労がでて、少し寝込んだので、体調を整えてやった方がいいと思います。

ものすごく疲れる方法です。これは。身を切られる思いがあるけれど、その効果は絶大。

前田建設ファンタジー営業部 予算72億 工期6年5ヶ月 マジンガーZ地下格納庫



前田建設ファンタジー営業部 

マジンガーZ地下格納庫一式工事請け負ったら、どうやって実現させるか。

本物の大手ゼネコンが、その技術を用いて、幾らでどのくらいの工期で出来るのか。

そもそも作ることが、可能なのかどうかを検証していきながら、

様々な部署の協力を得ながら完成させていくお話。

アニメの世界にあるマジンガーZ地下格納庫を実際に造って欲しいと依頼が来たらどうなるのか

この本は自分にとっては、もう目からウロコが出てくるようなお話ばかり。


地下水の水圧や、穴をどう掘るかにも様々な工法があり、どうやって選択していくのか

実際に東京湾アクアラインを作った人間のアドバイスを貰っているから半端ない。

無理を無理と笑わないで、実際にやり遂げる形まで持って行ってしまうゼネコンマンの強さに感激した。


それとともに、日本には、でかい規模の仕事は無くなったんだなあ、昭和の開発で培った技術は

使いどころが無くなって、ファンタジー世界でしか使い道がないという日本のもの寂しさも感じてし

まったが。



でも、本当に参考になる本。アイディアに溢れている。

次々と発生する問題に対して

真摯な気持ちで謙虚にまわりの知っている人に聞くというテクニックは、マジに参考にしたい。 

2011年1月30日日曜日

なれる!SE 面白かった




内容(「BOOK」データベースより)
平凡な社会人一年生、桜坂工兵は厳しい就職活動を経て、とあるシステム開発会社に就職した。そんな彼の教育係についた室見立華は、どう見ても十代にしか見えないスーパーワーカホリック娘で!?多忙かつまったく優しくない彼女のもと、時に厳しく指導され、時に放置プレイされながら奮闘する工兵。さらには、現場を無視して受注してくる社長のおかげで、いきなり実際の仕事を担当させられることになり―。システムエンジニアの過酷な実態をコミカルに描くスラップスティック・ストーリー、登場

これは良いラノベ。

読書の良い所って知らない世界を疑似体験できるところだと思う。

この本は、作者のSE経験をダイレクトに描いてくれていて楽しい。

変な突っかかりがなくて、スムーズに読める本。


テーマは成長。新入社員の主人公 桜坂工兵 と上司 室見立華 それぞれの成長物語。

入社初日、プログラミングを覚える為に徹夜するところとか、すごく泣ける。

新入社員のときの、あのカルチャーショックはいまでもずっと心に残っているなあ。

そういう昔を思い出させてくれる本でもあったのかも。こういう所が心のフックに引っかかって凄く楽しかったライトノベル。細かい描写が、いちいち丁寧なんだなあ。

2011年1月21日金曜日

幸福感=達成感 ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 キングスレイ・ウォード 




読了

ビジネスマン、起業した父から、自分の会社に入ってきた子供にたいして送った手紙をまとめたもの

この本に通底しているのは、父親から子供への知恵の継承。

お金や事業は物理的に継承できるものだが、

知恵や経験のような形に残らないもので大事なものは意識して伝えていかなくちゃならない。



本のスタイルは、子への親の愛情を感じることができる手紙形式の物語風実話。

著者が経験してきたことを手紙として、息子相手に送った書簡なので、血肉があり、叱咤激励の愛情がどう考えても溢れすぎているだろうという気持ちになりながら読める。

この親子の背格好やら、性格やらを想像しながら読めて、とても楽しかった。 ビジネスノウハウでありながら、家族物語でもあるところ、ノンフィクションということ。少し昔のカナダの話であり、自由な想像をしながら読める気楽さ。


「人生の目標を定め、それに向かって計画していけ」という言葉。この背景に息子に宛てた言葉という物語があるため、それが絵空事に聞こえず言葉を躍動させて自分のなかに入ってくる本。


努力、勤勉、常識、挑戦、責任、規律、仕事への取り組み、信念、勇気、他者との軋轢、

結婚、友情、経験、知識、金銭感覚、信用、努力と準備、礼儀、忍耐、勉強、失敗を受け入れる

決断、撤退すること、精神力、健康、読書、趣味、引継ぎ。

こういう実業界や人生で生きていく為に必要なものがある。ぶち当たる壁がある。

この息子がその道から外しそうになったり、悩んだり、恐怖心をもっていたり、怠惰になったりした時、

すかさず

父親として、人生の先輩として自身の経験譚と、名句の引用を込めて手紙が送られてくる。



この愛情深さがどう考えてもこの本の最大の魅力「一人の父親は百人の教師に勝る」

父親から息子への深い愛情のこもった 人格の薫陶の物語でした。

2011年1月17日月曜日

考具  アイディアを考え、企画して行動にするまでの方法論

これまで31年、生きて来ていろんな人に会う機会がありましたが、お会いしたことのある人のなかでは

最大級に憧れている方 

ほんの1時間 プラス別の日に5分間お話をさせて頂くことがあっただけですが。





「考具」は

企画の出し方の教本です。


企画を作成するために、どうやってアイディアをだしているか知っているか?

道具を使うんだ。その道具を紹介しよう。 

その名は 工具ならぬ 考具 

様々な考具が紹介されていく。その前にアイディアとはなにかを考えよう!


端的に言えば 既存の考えの組み合わせ方 に過ぎない。 (アイデアのつくり方


アイディアについては作成の為には二つ必要になる

ひとつ目は組み合わせ方をどうするか、

ふたつ目は組み合わせる為のアイディアの数は豊富にあるか。

生煮えアイディアを組み合わせて、実現可能な企画に落としていく。


ポイントとして、アイディアを思いつくときは奔放に広げて広げて考える。 

そして、企画にするとき 絞って絞って

シンプルにしていく。



二章は、アイディアの素になる情報収集の仕方の特集

カラーバス 聞き耳をたてる 気になったらメモる 実際に身体を動かして演じてみる
フォトリーディング? 現場に行き新聞記者のようにしつこく質問しまくる
身近な喩え話に置き換える 

情報収集の考具紹介

三章は、貯めたアイディアを活用する展開・展開・展開の仕方

貯蔵したアイディアは、上手く引っ張り出せなくなっているので、もう一度取り出しやすくしてあげなくてはならない。 この時のアイディアは生煮えで全然構わない。 

その為の考具として

手書きでエッセンスを抜き出したスケッチブック クソなアイディアでも書きだしてみる 30行30案で
ポスト・イット 一案 ひとつのポスト・イット アイディアは行ったり来たりするもので、生煮えのママ
ひとつのアイディアまで持っていく。ちょっとの違いでも良いから形にしておく。
マンダラート マインドマップ 連想ゲーム オズボーンのチェックリスト ブレスト

アイディアをだしまくる時は気持ちに制約はつけるな。数を重視してひとつのアイディアを3行くらいでまとめる
それを一枚に付き一アイディアにする。 これさえ守って数を沢山だし給え

四章は アイディアを企画に収束させる考具

アイディアは三章の考具を使ってできた。これをどう企画に持っていくかに役立つ考具を紹介。
企画の段階に入ったら、自分だけではなく他人に見せる物だから、オリジナリティと共に
相手にうまく伝わるか、心に響くかが大事になってくるぞ。

考えたアイディアで不要なものは捨てることを当然だと思うこと、固執することなかれ

その心構えの上で

5W1Hで条件固め 魅了させるためにはタイトル ビジュアライズ(画にしてみること これこそが企画の最終奥義) マンダラート 

そして最後に清書した 企画書 

読んだ人が頭にビジュアル化できるかどうかの 原稿をつくる 

言葉のチカラを磨くことが大事になってくる


五章は 行き詰まったときのスパイスでコラムになってる

アウトプットし続けること アイディアノートの作成 アイディアは誰かに話す 切り口を変えてみながらどんどんどんどん問いかけていく 


六章は考具紹介

インプット系考具と アウトプット系考具の紹介

終章は心構え

アイディアマンになるには、アイディアマンと宣言すること そして行動すること

行動こそが一番難しいんですよね。これが。でも殆どここが最重要点だと思います。


いい本でした。

自分の分野に生かせるように応用したい本です。日々の忙しさにかまけていると、本当に考えることというのはできなくなりますから。落ち着いて考えるという時間を作ること、その為の道具を揃えなくちゃなりませんね。鉛筆とノートと落ち着いた場所とまとまった時間、そしてやる気、と楽しさ。

なんども読み返して、血肉にできるようにするのがこの本自体が求めているゴールだと思いました。

未来工業創業者の自伝 俺は社員が決めたことは何でも採用する主義だ ばかやろう



取引先の方から紹介していただいた本。

日本一休みの長い会社未来工業 の創業者 山田昭男 の自叙伝

読んでいて楽しくなって仕方ない本。
未来工業は 創業者自身が演劇にハマりすぎて父親の会社を首になり、勘当されてから個人で立ち上げた会社。

この人にも共同創業者 清水昭八氏がいる。 彼とペアになって創業した。彼が技術を担当し、山田氏が営業を担当していった。20年で1800個の特許などの工業所有権を取得していったそうな。

清水氏の持論は、常に現場の声を聞き、なおかつ現場の声に惑わされない広い視野をもて
その為に


「常に考え続けろ」


こんなモットーで業績を上げていった。

清水氏が理念と根性を掲げたら、山田氏は人間を観ていく。それも市井の人間として見ていく。
新しい提案したらそのつど 「500円」

この500円という金額がこ憎たらしい。大金だと萎縮するかお金集めのゲームになってしまう。
周りからお金目当てだと陰口を叩かれる恐怖心も生まれちゃうだろう。
でも、500円だと気軽に新しいアイディアをだせる環境。 この絶妙なさじ加減が山田氏の
経営の真髄かもしれない。普通の人間、特別な精神力があるわけじゃない人間のやる気をどう
乗せていくか、良いものを創り上げるかそれが満ちている。

沖縄に営業事務所を営業マンが勝手に作って、それを後追いで認めるという想像だにつかない方法で出来上がったりする。

自分が社長なのに、札幌営業所所長を首になる。

わけがわからないエピソードに溢れていて、まるで講談ものを読んでいる気持ちになる。

社長がまるで会社という舞台で演劇をやっているみたい。
セクションごとにわけて、そこのセクションは、監督ですら変更の権利はない。
お金のやり取りをする銀行の窓口ですら、社長ではなく最初から事務の女性だったという任せっぷり。

社長こと監督にあるのは、その彼を任命するか解任するかの人事権のみ。
この徹底ぶりは惚れ惚れする。

どれだけ良い舞台を創るのか、それには全ての関係者が本気で取り組まなくちゃならない。
それには相手を信頼して任せちゃうことがいちばんという、なんとも凄い豪快な社長さんだったんだな。

「俺は社員が決めたことは何でも採用する主義だ。ばかやろう」

カッコ良すぎます。山田社長。

会社経営のキモはやる気をだしてもらうこと。中小企業には優秀な人材は集まるわけじゃない。

ずっと優秀じゃなかった自分が心から感じることだが、
優秀じゃないひとは、自分でなにかを決めさせてもらえる機会が本当に少ない。小学校のときから、社会人になっても、フォローしかさせてもらえない。それでどんどんとつまらなくなってしまって、もっとやる気がなくなるんだ。そして不満が溜まっていく。この生き方は面白くなく、本当に疲れちゃうのだ。

こういう負のスパイラルを、断ち切るのは難しいけれども、それをしてくれる人がいるというのが
本当の人生の先輩なのかもしれない。

そして、本を読むことは、そういった人生の先輩に会うことができる行為なんだ。

2011年1月3日月曜日

あなた自身に許可を与える 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義


20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

有名な本。2010年のベストセラーだったはず。

冒頭の5ドルがあります。2時間でこれをどれだけ増やせますか?
レモネードを売っても大した額にはならない。どういうアイディアをだして、それを実際にやるか!
そんなイノベーションと起業家スピリットを試すような課題。

これ実際にやったら楽しいだろうなあ。みんなでいろんなアイディアを振り絞ってだしてくるわけで
競争もあって、正攻法の答えじゃなかなかゴールには到達できない。
でも、実際の仕事で、こうやってアイディアをかけてやれるかっていうとどうしてできないんだろ。

自分で定めた仮の答えでは、日々のルーチンをこなすことで手一杯。アイディアを出す環境、精神状態に立っていない。自分の生活がかかってくるので、その為の勇気がでない。自分のアイディアに自信がもてない。


アイディアの問題よりも、度胸の問題なんじゃないかな。恐怖心は本当に視野を狭くさせるから。
恐怖心のおかげで火事場の馬鹿力もあるんだけど。

自分で決めたルールで自分を絞めつけてしまう。だから冒険心をもって動こう。
頭で考えると悪くない。気持ちもわくわくする。でも、行動に移すかはまた別問題。

行動に移したら楽しかった、いい思いをした という感情の蓄積をすることが大事なんじゃないか

その為になんども冒険してなんどもトライして成功と失敗を繰り返していることで

そういった事に慣れておくことが大事なんじゃないだろうか。その為に演習をして、経験を積ませるチャンスを持つことが大事だよとこの本を読んで感じた。

思考が枠にはまってしまうのは、どうしようもない。特に世間と触れ合う機会が多ければその分だけ
常識を知っている方が有利だもの。

それを飛び越えるような考えや行動をするのは難しいです。だからこそ、読書のような非日常経験を文章上で

経験するのは良いことだと思う。それがこういう自己啓発書を読む意義だと思っている。

この本のエッセンスは勇気を振り絞って自分の信じた道を行くと楽しい事ができる。


前向きになるためには、当事者意識をもつこと

自分で自分の人生を動かしているというのはとても心地いい。どんなに貧しくても。


あとは、体調管理 精神状態 が良好でいられる場所にいること


仕事場にいることが苦しいと自分の人生も本当に苦しくなって困ってしまった経験から。



カラフルを読んで


カラフル (フォア文庫) 森絵都 (もり えと)

映画 Colorful 公式ホームページ アニメ映画にもなった作品

少年少女向けの青春ストーリー
それも、商業ベースに乗っているライトノベルとは違う児童文学。

なんというか、切なくなるし、あたまを 殴られるような衝撃が走る作品。

プロの業が詰まっていて感動作 プラス 児童文学のライトさも失っていない。

子供時分に出会っていても、大人になってからでも、両方から読める作品。



あらすじは、

死んだはずの 「ぼく」が 当選しました プラプラという名前の天使の言葉で、

罪を償うため 現世に舞い戻らされた。本当はこのまま寝ていたかったのに。


ゴールは「失った記憶を思い出し、「「ぼく」」が犯した罪を「「ぼく」」が自覚したとき」

別の自殺した少年「小林真」のなかに仮にホームステイして修行して

「ぼく」が前世で犯した罪を思い出せ という修行を積むという お話。

その「ぼく」がホームステイしている真は本当に冴えない人間で。

好きな女の子が「援助交際」しているところを見ちゃうし、家族関係はめちゃめちゃだし。

学校でも浮いている。

「ぼく」は ホームステイしている「小林真」の人生が嫌いで。

でも、

その人生が好きになっちゃったら。ふたつの人生を生きることに。

本当の自分てどこ? 

そんな内容でした。いい話だなあ

11歳のバフェット

11歳のバフェットが教えてくれる「経済」の授業

28歳貯金ゼロから考えるお金のことの田口智隆さんの著書二冊目

お金のことで悩まないで済むようなストレスフリーを作りましょうというコンセプトで書かれた本の第二弾

お金ってなに?信用だ。日本政府の信用だ。個人の場合もそう。お金を稼ぐよりも
人間として信用を稼ごう。そうすれば周りが信用してくれる。信頼してくれて、チャンスをくれる。

あと、知っていてもできないこと。P76の投資で儲けたお金は再投資に回すこと
これがなかなか厳しいんだ。理解はしている。でも、手元に配当計算書がきたとき
ちょっとお金が困っていると、やっぱり現金化したくなる。そこを自制しないと複利のメリットは享受できないです。

節税のために自分で確定申告しよう。今作は、とても真っ当。だから面白いかと言われれば、
微妙だろうけれど、為になる。手間を惜しまないで、

きちんと地道なお金の計算をサボらないでやることが大事なんだ


確定申告がわからなければ、税務署にいけば、税理士さんが待機しているので
その人達が親切丁寧に教えてくれるので、足をきちんと運ぼう。

きちんと電卓を叩いて投資はしましょう!!!

そういう当たり前のことを当たり前にやることが重要です。投資というものは!!

2011年1月2日日曜日

稲盛和夫のガキの自叙伝

稲盛和夫の自伝 私の履歴書を加筆修正した話




まだ現役バリバリのひと 

JALの再建をやっていて、叩かれながらもやってるひと。

京都サンガFCがどんなに悪くても見捨てない不思議なパトロンの怖いおっさん。

経営手法とか生き方がスピリチュアルでちょっと朦朧してるんじゃないかと勝手に判断してた。




この自叙伝を読み、人生は壮絶。ただ単純に哲学的なきれいな事を言っているひとじゃなかった。

鹿児島で生まれ、子供のころ結核を患い、なかなか目が出なかった学生時代

その中で、人生でいちばん大事だといった高校時代「紙行商の仕事」を素人ながら回したこと。

戦争で家を失って、生活の糧を失ったなかで、やってきた経験からの覚悟や人間への理解は

どれだけの人がその深さまで考えられるのだろうか。自分には想像もつかない深さだ。

その後の躍動振りも戦後日本復興時代の創業期の人間にしかない熱さ。

あと、後先は考えているんだろうけれども、最後のところで命を張れる度胸の良さというものも。


人生前半は、人の縁でどうにか引っ張ってこられたことにすごく感謝している。

中盤の松風工業、京セラ創設時代は、技術者としての実力を発揮していった時代。

セラミックを使った発明や、創業期の問題、技術的挑戦。

経営手法は苛烈だ。できるまでやるということを徹底している。退却することを良しとしない。

開発現場では、泣き尽すまで働く社員を作る。自燃性の人間という。

自分の為や周りの家族や友人の為には自燃性の人間には人はなれる。

でも、会社の為にここまで頑張れる社員を育て上げるのは半端ない器量の持ち主としか考えようがない。

宗教的と言われるこの手法。成果がでて、酔っていれば、これほどの幸せはないんだと思う。

人生後半は、企業の吸収合併したり、DDIの挑戦したりと、誰かに何かを命令してやらせる場面が増えてくる。

最初は救われたひとが後半はひとを救っていくことを繰り返して行っている。


そういう人なんだろうな。得度したときの托鉢の修行で、おばあさんから100円もらったことを

感謝している姿は、稲盛和夫の伝説をどんどんと心のなかで膨らませてしまい、

勝手に個々の稲盛和夫像を作りそれを目指す自分たちという図式になる。

膨らみまくった理想の妄想を受け入れてくれる度量を稲盛和夫に求めてしまう。

そして、死んだあとは、伝説で目標の経営者として、こころのどこかでずっと神として生き続けるんだろう。

永遠に生き続ける方法て、自分を捨てなくちゃダメという

利他の精神というものをそうやって体現していっているんだと思う人。

2011年1月1日土曜日

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法。橘玲

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法




読了。 
基本的な思想は、ダーウィニズム。 
進化論の枠組で、物事を語って行く。 

そこに、ベッカー教授の人的資源とか、リカードの比較優位、ここ30年位の流行をごっちゃ煮にして、 

結局は、成功するかしないかは、あたまの出来次第さ。それは、遺伝で決まっているものさ。政治的には不都合な事実だが、科学的には正しいのさ。統計を取るとね。 
どうせなら、頭よくなれないなら、好きな分野でチャレンジしてみたらどうかな。 
セグメントを細かくみてさ。 
マンガなら、少年誌ではなくて青年誌のそれ又、マニアックな一番に一番に好きな分野でやること、そこで一番の評判を重ねること、そのニッチな分野での評判が、仕事に結びつけばラッキーだし、それには仕組みを考えなくちゃいけない。 
でも、仕事に結びつかなくても、評価されること、他人から承認されることはすごく嬉しいよ。生きる糧になる。 
グローバル化して、仕事はマニュアル化して、誰でもできて褒められもしない仕事が増えていくよ。でも、好きな分野で真摯になにかやっていれば、そこは、評価と善意に溢れた場所になるよ。 

この本の全体の印象 
宿輪先生の高校の同級生らしい野村総研に勤めている作家、翻訳家の山形浩生を思い出した。

経営はロマンだ! エスタブリッシュメント経営者 小倉昌男

経営はロマンだ! 私の履歴書・小倉昌男





日経新聞の最終面に連載されている私の履歴書をまとめた自伝

小倉昌男氏は2005年に亡くなったんだ。。。

この人の作った宅急便というサービスは散々お世話になってる。

それを作ったひとはもう生きていないのか。

諸行無常。人生はあっという間だ。



運輸省、郵政省と対立までに展開したクロネコヤマトの宅急便、

叩き上げのイメージから反して

生い立ちは結構良い所で育ってきた戦前戦中の日本のエリート教育を受けてきた人。

ジェントルマン教育を受け、けっこう憧れる生き方をしている。

ひねたところがなく純粋に成長された方だったのか。

昔なので労働争議で自宅襲撃されたりする荒っぽさの空気を吸ってもいる。

そして、戦争に駆りだされてもいる。戦争てもんが、この人たちの世代にどんな影響を与えたのかは

わからない。でも、想像するだにきついもんだったんだと思う。

その後、若くして結核に倒れる。恋仲になった女性との関係を父親に引き離されている。

それを自伝3ページしか必要としない人生て。。。

その後、ヤマト運輸で、事業の失敗を淡々と話す。自分のミスを語り、それを挽回した方法を

語る。殆ど文章は熱くならない。

起こった出来事、当時考えていたことを語っていく。

事柄にたいしての自分の評価と 失敗を上げていく。

この落ち着きっぷりは天性のものか。こういう客観視できる人間になりたい。

晩年の障害者支援の団体を創るところが一番熱がこもっているのは、

執筆当時、現在進行形で展開していたことだからだろう。

福祉の分野では若手と自分自身を評されていて少し寂しくなった。

一流たちの修行時代 読了

一流たちの修行時代


取引先の方から面白いと紹介して貸していただいた本。


現在活躍している人たちの修行時代をまとめてインタビューした本

ファーストリテイリング 柳井正
伊那食品工業 塚越 寛
壱番屋 宗次 徳二
大分トリニータ 溝畑宏
日本画家 千住 博
クレイジーケンバンド 横山剣
千葉工業大学 古田貴之
すし善 嶋宮 勤
山さき 山崎美香
佐藤繊維 佐藤正樹
ビジネスコンサルタント 大久保政彦
一休 森正文
イデアインターナショナル 橋本雅治
エルメス 齋藤峰明
リッツカールトン 高野登



こういう本の利点は、自分の知らなかった業界の話を聞けること。

料理の山崎美香や すし善の嶋宮勤 など 知らない人の生き様を知ることができる。



でも、このインタビュー集では本当にその人のことは、薄くしかわからないんだ。たった10ページのインタビューじゃ。

それに、語られているこれらの昔ばなしがどれだけ書き換えられているかもわからない。


でも、自分たちより早く生まれてきた人たちの生き様や生きてきた道のりは、

いま生きていかなくちゃならない自分たちにとって少しでも参考になると思う。




壱番屋の宗次徳二などは、生まれてすぐに養護施設で、その後養子として引き取られて生きていく

イデアインターナショナルの橋本雅治は家業の旅館の倒産処理をしてきたこと

全てが波乱万丈で心に染み入る。

こうやって、他人の人生の追体験こそが 

生きていく為の 無意識な指針をみつけることにつながるんじゃないだろうか。

オススメは、写真の顔。独特の顔をしているひとばかり。歳をとるとそれぞれ個性はみんな出てくる

けれど、こういう楽しい顔をたくさんみるのは心踊ります。

人生が変わる!夢・実現力 読了






美崎栄一郎さんの主催する「築地朝食会」2010年10月10日に参加した際にお話をする機会を頂いた。 

とても丁寧な方だった。そして律儀な方だった。そしてどこか癖のある部分がある方という印象。 

本のメインテーマは最初に書かれている。「アクセル全開にして頑張っていれば、必ず誰かが助けてくれる」 

これがこの本の趣旨 

そして、その情熱こそが人々との繋がりをうみ、キーパーソンとなる人との関係を作る。 



自分の思うに、どんな人でも、銭換算だけで商売をしているわけではなく、 

多くのひとが語るように大人は若い人を育てたいと思っている。 

そして多くの若い人がそのおかげで仕事や機会を与えられて成長していっているのだ。 

その循環は人間社会の本能といってもいいと思う。 

成長てなに?と考え始めた。 

Wikipediaで調べたこと。 

2005年、28歳で民主党から鳥取一区で出馬している。 対抗はゲルこと石破茂  

早川氏は落選をしてしまうのだが、なぜ早川氏を鳥取一区に送り込んだのだろう。 

早川氏は民主党羽田さんの元で議員秘書をしていたという。 

そして、石破さんは93年に自民党を離党し、97年復党まで新進党に在籍していたのだ。 

そもそも石破さんは羽田グループの一員で、羽田さんと一緒に自民党を飛び出した人だ。 


羽田さんはかつての仲間であり農政と軍事で実績を積み上げていっていた石破氏のもとに 

現在の弟子である早川氏を送り込んだわけだ。 

勉強してこいという意味なのか、自分の弟子同士を戦わせるということを考えたのは 

なぜだったんだろうか。 

その時の羽田さんの真意がとても気になった。 

この負け戦に戦うという事が、その不合理を受け入れることが成長させる機会だと思ったのか。 

その辺は内部の人間にしかわからず、また言葉でできないものが流れていたのかもしれない。 

成長というのはとても個人的なもので、体系化することはとても難しいのだと言う事。そして 

そこには人間同士が関わり合わないと生まれないものをベースとしている事を考えさせてくれた。

ガラクタを捨てれば自分が見える




友人から頂いた本。ありがとうございました。すごく参考になった本。 
これを読んでから部屋の掃除にとりかかりました。 

要らない物が風水でいう気の流れを閉じ込めて悪い影響を及ぼすという内容 
オカルトチックだが、単純に部屋掃除をするときにモチベーションが必要だろう 
そして、取っておくか捨てるか悩むものを決めるのは何気に苦労がかかる 
そこを運気が悪くなるよという言葉で一押ししてくれるのだ。 

部屋を片付ける意義ってそもそもなによ? 

自分の部屋が綺麗だったときと、汚かったときの精神状態を見て見なよ 
どっちのほうが気持ちいい。溌剌としている。きれいな時。それが答えじゃない? 

ものに執着していると余計な気をつかうし、出来る限り身軽に生きていこうという指南書 
それは心のあり方だから目に見えないモノ。だから眼に見える部屋の掃除や整理整頓で 
実行しよう!? 

そしてその行為自体がもたらす効用は自分にとってなにが必要か必要でないかを見極めることにも繋がる。 

どちらかというと、自分はものを捨てるタイプの人間。でも、まわりを説得するのに口下手でうまくできない人間。そういう人間にとっては 
「ガラクタをとって置いておくとエネルギーの流れが悪くなって元気がなくなるよ」 
この論旨は自分の考えに沿っていてとてもありがたい本なのだ。 

そして、ガラクタを残しておくのはなぜ? 

それは恐怖心から。あとで必要になるかもしれないから。つまりは未来にたいしての保険なのだ。 
その恐怖心はある程度なら必要なのだが、それが度を越すと身動きがとれなくなってしまう。 
だからその恐怖心をどう克服するか。それがこの本の大事なテーマでもある。 
その思想を形に表すことに掃除、整理整頓という方法をとっているのだ。