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2014年7月10日木曜日

経験を語り継いでいくことの大事さ

ブラジル、あの信じられない大敗
2014W杯準決勝ブラジル1:ドイツ7
という訳のわからない、現実感のないスコアで驚いてます。

ベスト16のチリ戦の涙をみて、ベスト8のコロンビア戦で負けるかも
と思っていたけれど、無事に勝ち進んで安心していたなか、
この大敗。

ジュリオセザールが言うようにチームが若かったのかもしれない。
どんなに歴史を積んだチームでも、勝ち慣れていなかったのだろうか。

ちょうど今シーズンのリバプールの状況を振り返るに、
優勝を意識したマンチェスターシティとの勝利で、ジェラードキャプテンが泣いたあと、
http://matome.naver.jp/odai/2139760500389639301

一般的と言うには二例しか知らないが
天王山で勝利でのうれし涙のあとは勝てなくなる気がする。

ドーハの韓国戦の勝利のカズの涙、
レッズ福田の残り試合「負けないよ」
2002年セカンドステージ9節名古屋グランパス戦の宣言から一勝も出来なくなった姿やら
http://www.geocities.jp/j1koramu/02koramu/makenaiyo.html

なかでもカズは何度も語り継いでくれる。
ここ最近はテレビに出る度にドーハの韓国戦、泣いちゃいけないのはわかってる。
でも自然に涙がでてきちゃったんだと語ってくれる。

それが嬉しい。決着つくまで、涙は流しちゃいけないというのを
何度も語ってくれて、それが、自分たちの経験に落とし込まれていく。

スポーツなんて観るだけで自分が勝利したように勘違いさせるだけ、
他人が頑張っている姿をみて、自分が勝手に偉くなったように思っているだけで、
そんなの観る暇あったら自分頑張れ、は正論だけれども、

カズは、こうやって自分の失敗の経験を語ってくれて、
自分たちに知恵をくれる。そこもスポーツの魅力じゃないだろうか。

というのを9分で0-3から3-3にされたクリスタルパレス対リバプール の スコアみて思ったこと

http://www.jsports.co.jp/football/premier/team/Liverpool.html

自分はこういうことをスポーツ選手が身をもって短期間(1年ターム)
で勝ち負けの妙を見せてくれる
これこそが、じぶんたちの生きる知恵になっていってくれる。
だから、それも自分の失敗を語り継いでくれるカズには感謝と尊敬をもつ。

2014年5月16日金曜日

浦和レッズ戦 ゴールデンウィーク観戦 Jリーグの売りはサポーターだよなと再実感

まずはセレッソ戦17日完売久しぶり 5万5千人の前でプレーをするのは4年ぶりとのこと。このニュースめちゃめちゃ嬉しい
スタジアムがこんなに入ると盛り上がって楽しいだろうと思う。


本当に
個人的な意見



浦和ゴール裏に3年ぶりにいってきた。

4月29日の横浜マリノス戦、5月6日の国立競技場

ここ二年三年は、殆どスタジアムから足を遠ざかっていた。


でも、無観客試合のペナルティ、今季はレッズの収益が困っているはずで、
そんな中でも少しでも新規の友達を誘って、ちょっとでも貢献したいと思っていた。
GW中、二試合でマリノス戦は1人、甲府戦は5人の友人、知人を誘えた。


気兼ねなく誘えた理由は、単純に殺伐感がなく、みんなあったかく
警備の目が厳しくなっているので、なんか久しぶりに北ゴール裏が居心地良かったから。

今までは、一人のリーダーが1万人を仕切って、
同じコールを45分エンドレスみたいなのは無くなっていた。
試合前の煽りも試合後の煽りもなくていい。

いまでもコールを先導するグループはいるのだが、

それに乗るか乗らないかは昔よりサポーター、観客次第で、
やめたければやめられる自由がそこにはあった。同調圧力が減っていた。

ゴール裏にあった純然たる縄張り関係がなくなっていた気がしたし、
警備員が沢山いるので、安心できる場所になった。

これで友人を呼べる環境になったと思った。
自分の知っている2011年くらいは、ゴール裏には友人を呼べる雰囲気には感じられなかった。
戦わないものはゴール裏から去れ、それがゴール裏の文化だと、
まりに純度が高すぎて、人を寄せ付けない雰囲気が強かった。

でもJリーグその魅力は、サッカー自体のレベルの話は海外に勝てないが、
現場の空気を触れて、一緒に声をあげて盛り上がれるライブ感覚。

サッカーを見ない新規顧客が持つJリーグのイメージはやはりあのサポーター集団だよと思う。
初めてスタジアムに来る人は、やはりそのサポーター文化を体感したい
という要望が強くある。
そこがローカルに存在するリーグのニーズでもあるし、レッズ及びJリーグの売りだったと思う。

今回の事件で、自分の方でも試合に行きたいという気持ちも高まったし、
なにより人を誘いやすい環境になり
排他性が減り、安全性が高まり、応援への熱さは個人の裁量がそこそこあり、観戦経験、エンタテイメントとして、バランス良くなってきた気がする。


大変だろうけれど、どうか災い転じて福となすことになってほしいと思ってます。

2014年1月3日金曜日

日本代表GK西川、レッズにくる!

http://sankei.jp.msn.com/smp/sports/news/140102/scr14010222130004-s.htm
西川来る!大宮の青木、広島の日本代表ゴールキーパー、西川と.ライバルの主力を引き抜いた!!
http://www.football-lab.jp/column/entry/477/
ここを見ると、2013年セーブ率76%で3位
80%を越えると、リーグレベルは違うが、超一流ゴールキーパーの叩き出す数値。

レッズの途中までのレギュラー加藤順大が、セーブ率61%16位だったことを考えると15%上昇
浦和の一試合当たりのゴールマウスに打たれたシュートが3.8本打たれているので、単純に一試合0.5点防いでくれる価値がある。計算間違っていたらすみません。単純に17点防いでくれたとして、総失点が56から39まで下がり、リーグ三位の失点数になる,
尚且つ、セーブだけではなく、足技が上手い!ということはディフェンスラインを高めに取り、ゴールキーパー、センターバック、ボランチの四人でボール回せる。センターバックも、那須に、阿部、森脇、槙野、坪井、濱田で回せる。濱田の機動力が不安だが、本当に水輝にとって、ここが正念場。頑張って、浦和に欠ける高さをもたらして欲しい。
中盤は、阿部に鈴木啓太、柏木、青木、那須、もし可能ならば濱田がここで高さ対策で気の利いたプレーが出来れば、すごく嬉しい。
シャドーは原口、柏木、マルシオ、梅崎、山田直輝、

サイドが、もっと単独突破や裏抜けできる選手がいればと思うが、平川、宇賀神、関口、梅崎、守備が軽い槙野をここに持ってきても面白そう。

トップが悩みどころで、興梠は絶対エースだが、サイドを抉っても、高さが無いから弾かれる。グランダーオンリーだということは、ちょっとキツイ。あとは、カットインするか。
前プレスを引き剥がされないように、攻撃失敗、即守備のプレスがかけられて、両サイドが余りに高い位置立てず、どちらかは下がり、中盤に数的有利を作らせないで、やって欲しいな。最高の山田直輝というリンクマンがいるのだから。

ミシャペトロビッチ監督のサッカー観、いつ死ぬかわからないこの身ならば、多くの人が好きな攻撃に重点を置くのが良いという心情は、内戦を経験のなかから浮かび上がった人生観で尊敬するが、今季タイトルを取れなければ、首も視野に入ってくる。

それにしても、キムジンヒョンというセレッソのキーパーは、凄いな。今のベストキーパーだと思う。

2013年2月4日月曜日

サッカー界のエリート育成論



言語技術が日本サッカーを変える 読了


サッカーを通じたエリート育成論

親、教師、コーチが求めている答をいうのではなく「自分の考え」を自分なりに考えてきちんと「論理的」に「言語化」して話せるようになること

それがJFAの田嶋副会長の目指している育成

いままで、この田嶋さんがなぜJFA副会長という地位にいるのか?2011年にはFIFAの理事選挙で負けるという失態を犯しているのに

そのまま偉い地位のままにいるのか不思議だったが、こんな理屈だって日本サッカー界の育成にメスをいれてきた人間だったとは。



サッカーを通じた自らが考えて自らが判断する「自己決定力」 これを備えていなければ、世界一流のサッカー選手として戦えない。

自分の考えをきちんと相手に伝えるためには、表現力・言語化の力がないと相手にうまく伝えることができないだろう。

そして、論理がきちんとしていないと相手に意味が伝わらないし、自分も意味がわからなくなってきちんとした判断もできない。

サッカーがうまくなるには、身体能力・技術も大事だけれど 「知的な力」というものがどれだけ必要かを繰り返し繰り返し説いていく。


その頂点にたつJFA直属のサッカー界のエリート=それは技術・体力だけではなく立ち振舞い・姿勢・行動すべてが選ばれた人間の責任として一流のものでなくてはならない。

そのために2001年に福島のJビレッジ(現在は原発事故で閉鎖)に寄宿舎を開校しエリート教育を推進した。

技術はどこでも教えられるが、特色は座学を重視・言語技術を教えることとしたのが面白い!

たしかに馬鹿だと一流のスポーツ選手にはなれないが、このエリート主義者は特化して論理的思考・他人に伝わる言語表現を教えこむ。

同程度のレベルのサッカー選手を選考するときは、賢いほうを採用する。職業体験・トレーニング・学問・寄宿舎生活で知的にもサッカー的にもエリートとして鍛えあげる。

そもそもサッカー界は野球界とちがって、大学に行くくらいしかプレーを続ける所がなかったので、教育・エリートとは親和性も高かったのだろう。


「言語技術」でサッカー界を変えるという考えは徹底していて、エリート育成年代だけではなく、指導者もライセンス取得のときに「ディベート講習」「プレゼンテーション」を受けなくてはならない。

U-6 U-8 U-10 U-12 の「言語技術」を鍛えるトレーニング方法まで設定している。 なにがなんでも「言語技術」こそがサッカー界を成功に導くのだという思いがほとばしっている。



サッカーで語られる「言語技術」とは難しいことではなく、なぜこの時シュートを打ったのか、パスをしたのか、クリアしたのか そのプレイプレイ事すべてに論理的な裏付けがあって、

きちんと他人にプレーの意図を説明できる。 その意図が正しいのか間違っているのかは問わないということだ。

逆に指導する側は「お前のプレーはここがこういう理由で正しかった」「間違っていた」「この指導はこういう意図がある」それを明確に説明してあげる事が求められる。



ここまでJFAの副会長が「論理」「言語技術」「自己判断力」それを津々浦々に広めることが日本サッカーを強くする方法だという強い信念をもっていたら

たしかにトップエリート層においては、女子柔道みたいな体罰問題からサッカー界では発生しないだろうと感心した。

サッカー界ももっともっと強くなっていくのだろうと期待も持てる。


もっと言えば日本の新しいイメージリーダー像を作れる可能性があるかもしれないなとも思った。

野球ボールを感覚で打ち返していた「長島茂雄」を超える日本スポーツ界の象徴をサッカー界が生みだすかもしれん。

2011年5月27日金曜日

日本人はなぜシュートを打たないのか? 再読読了

日本人はなぜシュートを打たないのか

湯浅健二さんの本

素人ながら彼のサッカーへの思いは正しいと思う。

2011年浦和レッズ対名古屋グランパスエイト  の時点 浦和が圧倒して3対0で圧勝したのだ。

観に行っていたのだが、あまりのショートカウンターの見事さに優勝するんじゃないかと想っていました。


その試合で、湯浅健二さんは、ゼリコペトロビッチのウィングを張らし過ぎる戦術は失敗するだろうと言っていた。

彼の昔の本を読み返して、どういうサッカー理論を持っているのかを探ってみようと思った。

彼の考えは、サッカーはミスの積み重ね 不安定な足でやるスポーツなので ミスをするのが前提

そのミスに落ち込まないで、気持ちを奮い立たせてチャレンジできるかが、勝負の分かれ目なんだ!

だからサッカーは心理ゲームなんだ!!!

でも、チャレンジ 無謀なチャレンジばかりして、自分勝手で戦えるほどサッカーは甘くない。

そこに組織バランスと 個人プレーの 両立をはからなくてはならないものがある。


彼の本は、独時代のコーチライセンスを取ったときの、話がたくさん出てくる。

チーム内の確執や、サボり、モチベーションの上げ方、監督の仕事、サボらないことの大事さ

とかく自分勝手になりがちな人をどれだけチームプレーに組み込めるか 

先進国の独ではどうやって教えていたか それをどう学んだか、 その青春記でもある。


私見だが、、 


サッカーでとかくシュートを打たない日本人はといわれるが、

心理的にビビってシュートを打たないというものではない。

シュートを打たす為の連動性やフォアザチームの精神に欠けている

プラス 

最後の一歩のミスをしてもパスがこないと不貞腐れて再度動きなおすことができない

そのことを日本人はシュートを打てないと表現する。 と自分は理解した。

そして、それは攻撃だけではなく守備でもそういうことだ。

どれだけ頭をフル回転させ、危険な箇所に走り、身体を張り、ボールを奪取するか

その殆どが徒労に終わる。それでも諦めないでやり続ける。

後ろにいる11人の仲間たちがみんなその気持ちになったとき、チームは躍動するのだ。

その精神面をなんども説く。(自分には戦術面はわからないので)

チーム全員の気持ちを持っていくか それが監督の仕事 心理マネージャーと呼ばれる仕事だ

ビジネス書や 起業する 自己啓発 サッカーを観る上での参考本 そんな風に読めるのではないだろうか。


この本で自分の考えと違うところは、リスクを取るところに関するところだ。

リスクを取りに行き、チャレンジするのは悪くない。が、それを許容する環境と

それをサポートする仲間が必要だ。

毎週観ているレッズは リスクを取った行動するとき、

まわりが一切動いてあげない。彼だけのリスクテイクになるのだ。

リスクをとる人をサポートする それができたら  

人種に関係なく ポジションに関係なく チャレンジするだろう

その献身性とモチベーションと根性。そこの部分がレッズには足りないのかもしれない。



で、いつもサッカーで言われる日本人は農耕民族で欧州は狩猟民族 という俗説だが


あれはもうヤメにしようよ。 日本だって結構長い間狩猟してたし、欧州南部及び北アフリカは


大穀倉地帯 中国はどうなんだ! 文明の爆発的な発展の為、農耕民族の系統しか民族は


生き残っていないでしょうに。。。



そして、サッカーは究極の心理ゲームだ!という彼のフレーズ通り

決して一つの形の成功事例はない。そして、成功してもバランスを崩し駄目になってしまう例も

暇がない。

それでも、選手たちをどうやって勝利へ導くのか それぞれの監督のやり方があり

本髄は、選手を戦える集団にしていくか!!!それをどれだけ長く続けられるか

その答えは現場でやっている練習や、本番である試合、その後の全ての時間を使い

全知全能を賭け、人間として立ち向かっていくしかないんだな

だから監督は長く続けることが出来ない仕事なのだ。



サッカー監督を主人公にしたナンバーワン漫画

2010年8月7日土曜日

浦和レッズ黄金期の本

ビッグクラブ 浦和レッズモデルができるまで

島崎英純氏の2001年から2006年までのレッズの歴史
レッズはこの本のあと崩壊していったのです。
栄華の絶頂期にチームの要、犬飼社長や森GMが喧嘩をして
どんどんと崩壊していきました。
それまで長期的プランがなかったクラブがきちんと目標を立てて
それにむけた準備をしていった時代でした。
この本を読むとすべてが懐かしくなります。
トォットがいたのはこんなに昔だったのか。永井も息の長いプレイヤーになったな。
田中、長谷部、鈴木啓太が若手から中心になっていく時代。

いまのレッズ2010年は土台作りということで全然勝てず、中位に沈んでいるのですが
それでも、この時代をみるとどれだけ土台を作ることが大事だったか
2004年セカンドステージのショートカウンター時代が最高に強かったことを思い出しました。

エメルソンがレッズを離れて5年も経っているのかhttp://netafull.net/urawa-reds/035298.html
いまはエメルソン ワシントンの コンビでフルミネンセでやっているのか
願わくば、レッズで見たかった。

2010年7月15日木曜日

ディナモ・フットボール 宇都宮徹壱の本はすごい

ディナモ・フットボール を読了 これでほとんどすべての宇都宮徹壱の本は読み終えた。
良いジャーナリストだった。また本がでるまではコラムなんかを読んで楽しませてもらおう。

この本は主に東欧諸国やロシアサッカー、旧ソ連諸国のサッカーを廻って旅をしている。
ディナモ・モスクワによる1945年の英国遠征から始まる。
そして、アーセナルとは名ばかりの英国代表との対決に4-3で勝利する。
そして、46年に鉄の壁が引かれ、東欧のサッカーは壁の向こう側にはいってしまった

ディナモの意味は内務省 つまりは国家権力という意味だ。

ディナモという名前には冷戦崩壊で、いまとなっては負けた側の意味合いが強くなっている。
そのディナモを探しにでかけた旅の本だ。

フットボールとクラブの歴史を紐解き、その時代を表現し、そしていまの現状を伝える。
これが彼の手法だ。
DDR最強のクラブチーム、ディナモベルリンのように4部に沈んでいるクラブもある。
クロアチアザグレブから、ディナモザグレブに戻したクラブもある。

そして、ソ連リーグで最強で、シェフチェンコを生んだディナモ・キエフ
戦争で負けて、同化政策でアイデンティティを失ったウクライナ
そこに残るディナモ・キエフ 
やはりサッカーチーム。スポーツチームというのは、人々の心のよりどころになるのか。
とくになにもないところだと、それが強くなる。埼玉における浦和レッズのように。

次の旅路はロシアだ。本田が所属しているリーグ。2000年前後はまだ牧歌的な感覚がある。
その後、政府系のオイルマネーが入り込み、金満リーグになるとは想像だにしえない。
でも、サポーターがあまり入らないというのは変わらないみたいだが。。。

その後、グルジアへ。ディナモ・トビリシ
ほとんどのクラブがディナモの名前を捨てて、そしてもどっていった。没落した名門クラブにとって
その名前が栄光の残滓を感じさせるものだったのかもしれない。

さいごに、なぜ日本人はロシアをこわがるのでしょう。
ソ連の印象でしょうか。
ソ連は十年も前になくなりました

本田がCSKAに移籍するときも、なぜロシアに?と不思議がられた
遠い国だったが、みんなの共通理解としてサッカーがあるのだと感じた。
サッカーはひとつだ。これはよく使われるが、
宇都宮さんの本はそれが本質的に正しいんじゃないかと信じさせてくれるのだ。

これで宇都宮本をほとんどすべて読み終えた。とても素晴らしい読書の旅だった。

2010年7月14日水曜日

ユーゴスラビア解体とサッカーの関係について書かれた本

宇都宮徹壱の幻のサッカー王国 スタジアムから見た解体国家ユーゴスラビア を読了

まず、1998年の本。ここに出てくる人はオシムや、通訳だった千田善さんの名前が出てくる
オシムが日本代表になる前から、このユーゴ、バルカン半島にかかわりをもっていた人たちが
出てくる。それは少し感慨深いし、ちょっとした発見をした気分になる。
ウィキペディアでユーゴの歴史を調べてみた。

1915年ユーゴスラビア王国の青年がオーストリア皇太子を殺害。
露土戦争で、トルコから独立し、オーストリーハンガリー帝国の承認をもらいできた王国
その後関係が悪化。

汎スラブ主義者の暗殺だった。そこから第一次世界大戦勃発。
40年ぶりの大規模戦争でヨーロッパ人はわくわくしていたらしい。
が、近代兵器の投入で長引いたし、疲弊し、アメリカの台頭をもたらした

20世紀初頭は、経済学者クルーグマン先生の本で、世界はひとつに統一され、
南米アルゼンチンが今世紀もっとも先進国になるだろうと思われていたらしい。



戦争になり、ユーゴ王国はオーストリアハンガリー帝国に勝利。
独立を認められた。セルビア人主体で政府が運営された

一次大戦の戦後は、クロアチアの独立機運が高まる。それを自治州というかたちで抑える
1941年には、ナチスよりの政権が生まれる。が、崩壊。

その後中立を表明するが、中立を表明するということは、すべての国の敵となる可能性を秘めているわけで、ドイツに占領される。

クロアチアが独立。ナチス傀儡政権誕生
クロアチア人によるセルビア人虐殺がはじまる。それを1990年代後半セルビア人のクロアチア人虐殺につながるらしい。

その後、ティトー率いるパルチザンが共産党を率いて戦い、独立を確保。

スラブ民族が集まってのユーゴスラビア連邦設立。
東からも西からも独立を保った。

驚いたのは、戦後落ち着いたあと、クロアチア独立には弾圧をするティトー
だが、自治権を各共和国へ与えることになる。
1980年に死去する。
後継者を残さないままに。
で、1989年以降のソ連崩壊 東欧革命で民族主義が台頭。

独立が進む。スロベニア、クロアチアの独立。認めないミロシェビッチユーゴ大統領が戦時介入。内乱状態へhttp://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-1351.html

に貼られていたユーゴ紛争の事態が起こる。この文章の作者はこれは経験談を聞いて書いた創作だとあとで表明した。自分は経験していなかったが、友人の経験談をまとめたのだとコメントしていた。でも、、どこからどこまでがうそでまことかわからないものだ。

クロアチアもセルビアも殺し合い、でも隣人同士で殺し合う意味すらわからず。
反対していた人間も多かったが、止まらなくなっていった。



1990年ユーゴはワールドカップベスト8  オシムが指揮をしていた。
連邦がバラバラで、各共和国が自分の国のヒーローを使うように要求してきたので

全部ヒーローだけを参加させて初戦を落としたユーゴ。そこからマスコミをだまらせて、10番をストイコビッチに絞った戦いをスタートした。

1992年はユーロ参加10日前に出場権利削除

かわりに予選二位だったラウドルップのデンマークが優勝。

1994年はユーゴ出場停止。

このあたりでピクシーが名古屋に移籍。

華麗なプレーをしてくれた。レッズ好きでも、ピクシーは巧すぎたので、惚れてしまった
(監督としてはくそだったので2010名古屋は見事な敗戦を期待できてとても頼もしい)

日本のJでユニフォームの下にユーゴ空爆反対を掲げた映像はあたまに残っている。
で、各共和国は内乱をへてどうにか独立。

オシムはグラーツを率いて旋風を。
1998年ユーゴが復帰。クロアチア3位。ここにもし、あの伝説のユーゴ代表があれば
チリでの1987年ワールドユース(U-20ワールドカップ)優勝メンバーが勢ぞろいしていたら
もしくは優勝するのでは、という可能性のことを思い出させる。

レッズからはペトロビッチがユーゴ代表として参戦。


で、1997年30歳で仕事をやめてあてもなくフリーのフォトジャーナリストになった宇都宮さん。ネオナチに囲まれたり、ベオグラードで学生運動に参加したり、検問でつかまりそうになったり。ほとんど死の隣り合わせの場所にいくか、マニアックな場所(日本の4部リーグや東欧サッカー、マルタなどの欧州弱小国)をまわるひととして名を挙げた

それまでは後藤健生が各国の国民性などの分析と国民性に合わせたサッカーについて書いていたが、現地に足を運ぶジャーナリストはやはり面白い。

プラス、2010年ワールドカップは日本国中犯罪の恐怖心プラス期待できない代表をみたくないといっていたなかで、まあ、そこそこ安全だから大丈夫だよ、来ても大丈夫だよと言い放っていたことは、こんな理由があったのか。

危険地帯でも数人集まっていれば。そして夜行かなければ大丈夫。本当に危険なところは鼻を聞かせて近付かない


行くべき時に行く場所へ行ったことで人生がかわったと本で述べている。
それが宇都宮さんにとってのユーゴ歴訪の旅だったのか。
昨今は、グローバリズムの画一化で、どの町もつまらないと述べている。

ツエーゲン金沢の取材をしたり(これは昨日、石川県知事を訪問した本田が石川のサッカー発展のためにはツエーゲンの強化が必要ですと訴えた)とにもかくにもマニアックな場所にいくひとだ。Jクラブはいまは18プラス19だから37チームある。準昇格を狙っているチームも10は超えるレベルにあるから、のちのちの整備で40から50チームJリーグが誕生する(公共財であることをアピールすることで自治体から金を引き出し税リーグといわれることもある)

ただし、地域活性化の核となるひとつのモデルをしめしたJリーグでもある。
2003年、オシムが千葉に来てから、サッカーが変わった。そして、2010年のスカパーで解説というか小言をのべる爺さんになっている。爺さんといえば、

浦和レッズのフィンケ監督 彼らのグループが入ったブンデスリーガ再生計画が巧く行き、若手の伸びが顕著になった。最悪期は2000年のユーロ予選リーグ敗退あたりか

そこからの復活ドイツを印象付けた。
フィンケのいうようにボールオリエンテッドなサッカーが優勝候補に残った。

レッズの試合も面白い。ボールは回るが、クロスバーにはじかれてゴール決まらず。。

若手復活の機運がある。そして、イニエスタのような山田直輝が本調子になれば、

ボールはうまくまわるだろう。ただ、得点力のあるエスクデロ、もしくは原口、どちらかで良いから才能を開花させてほしい。

レッズの試合みたいよお。
オシムは旧ユーゴのスロベニア、セルビア、 クロアチアに関しては、ワールドカップの予選敗退の痛手をきちんといま見直しているべきだと述べている。

バルカンの国すべてに対して、愛着のあるコメントをのこしている。

ボスニア生まれというセルビア正教、ムスリム、カソリック、民族が人種がほとんど関係なく生きていた町で生まれ育ち、東欧諸国を率いてきた。ここにサッカーへの愛を感じる


ユーゴ分裂は民族国家の誕生でさまざまな損得はあったのかもしれないが、この地域に暮らす全てのサッカーファン、プレイヤーにとってダメージにしかならなかった。車椅子でピッチを眺める元選手。その写真には、苛立ちと絶望を感じた。

そして、いまは若手が伸びてくる時期になっている。戦争から20年たった。民族の傷は癒えていないだろうし、どこで再発するかわからない。

でも、サッカーは全世界で開催されていて、ワールドカップは全世界がみている。

アフリカは選手を発掘しきった。つぎはヨーロッパビッグクラブは東欧を狙っている。スターダムに上り詰める機会があるのだ。

そして、著者の宇都宮さんが30歳のときとった、旅は本当にすばらしい人生を変えるものだったのだとわかった。とてもあこがれる存在になった。そして数々のなかなかみられない写真を載せてくれていることに感謝したい。
ピクシーがいてオシムがいてユーゴが気になっても、中まではわからなかった。
彼らの生きた道が凄く過酷なものにしてしまった戦争だったことを内側からレポートしてくれた。
それがありがたい。
不寛容こそが戦争を生んでしまった。かれの結論はこうだった。
サッカー選手にはその不寛容をピッチ上では持ち合わせていないで欲しい。それが自分の希望だ。

そして、ひとには行くべきところがある。自分の行くべきところとはどこだろうか?それを考えさせられた

2010年6月23日水曜日

FC東京対京都サンガ ナビスコを観ての雑感 2010.66 ナビスコグループリーグA六節

今更ながら発掘したサッカーの感想がみつかったので、ここに残しておく


京都のファイブバック、スリートップ作戦に驚いた 
あんだけ守りを固めるチームは初めてみた。 
5-2-3で、ディエゴや柳沢やドゥトラが中盤に下がってくる。そこからたて本一発で勝負仕掛けるスタイル。 
これも、DFの強さがないから、DFを多めにしておいたんだろうか 

対する東京は、4-4-2。赤嶺をポストマンで勝負仕掛けるスタイル。 
それに加えて石川が、鈴木が走り回る。 
殆どのチャンスは石川経由で生まれる 
梶山10は手を広げて中盤の底でパスを要求するが、プレスがかかるとバックパス。 
底が捌けるのは羨ましいが、あんなに棒立ちだと使いづらい。はしらなくても抜けるなら良いのだが、 
徳永は適性ポジションではないので、どうしようもない。 
前半は殆どこれといった動きなし。 
羽生と、石川のポジションチェンジ 
羽生が走り回るがボールは来ない。 
京都は、ディエゴと、ポジションが被っている日本人選手がいたりと、三人だけで崩す意識しかない。ただ、サイドが高めなので、サイドチェンジなどは試みていた 

後半。東京のサイドのポジションが上がる。ラインを高めに設定し始めた。サイドの攻防に見応えでてくる。なんにしても石川の斬り込みは、素晴らしい。 
松下対京都17番。ワザと東京は17番をはなしていたのかな。あそこでは一対一が生まれてた。 

バックスからたてパスで、フォワードが競り合って東京にファール。 
ジャスティス岡田審判の判定に苛つき始めるファンたち 
左25メートルくらいから、かべの下を通したライナーFKが決まり東京リード。韓国人の五輪代表候補らしい。 
プロ初ゴール。 
ようやく、京都が動く。ただ、体力の問題、暑かったので、70分以降は梶山がようやく前を向いてプレーでき始める。バックラインは、高めに、ディフェンスに入らずイケイケで攻める東京。京都の反撃は、中盤にどっしり構えるディエゴ二人三人は、もろともしないドリブル。 
体力なくて、ノープレッシャーの打ち合いになる。 
京都がようやくサイドを使い始めて突入するが、中の弱さはどうしてもダメで崩されずに京都敗戦。前後分断サッカーには、ボランチにスーパーがいないとどうしても、単発になる。レッズには、長谷部がいて、ワシントンがいて、ポンテがいて、個人の才能があったことがわかる。 
ひきこもりは個人の才能が必要だと。 
体力は、あの暑さは大変だったろう。 

2010年6月19日土曜日

山田暢久の自伝

火の玉ボーイ2008年3月発売

2010年引退もしていなくて、34歳でバリバリレッズの主力を務めているタリーこと山田暢久
センターバック起用で、また今期も活躍中、
浦和にとってのマルディーニ、プジョルのようなもんだ。

彼の小学生からの自伝。浦和ファンにしか読まれないし、出てきた小学生の時のライバルは
ほっとっきぱなしで自伝が語られる.
本当にその辺のインタビューをつなぎ合わせたようなものだったが、ファンブックだからこれでいいんだろう。

たぶん、Jリーグで一番長くプレーしているのではないか?
94年入団 プロ17年目 か。
怪我にはめっぽう強かった。まだ35歳?もう35歳?

一試合に一回はポカを犯すが、身体能力はまだ健在。スピラノビッチとの相性も良い

代表には縁遠かったけれども順風満帆なサッカー人生
そのなかでも苦悩はあったんだということが当たり前だけれどもあったわけだ。
97年ケッペル体制のとき、そんなに嫌だったのか

もう一度、優勝してーなあ。レッズ。
この選手の引退試合は想像できないが、数年のうちにあるわけだ。
暢久がいるうちに、もう一度だけ黄金期を作って、04年から06年の勝者のイメージをうまく
引き継いでほしい

永遠に現役をやっていそうなイメージなのだが
大怪我でもしてしまえば、背番号6とのお別れもあるんだなあ。

2010年のワールドカップのセンターラインは阿部、トゥーリオ、長谷部 といった形で
本当に守備の堅かったころのレッズのイメージがあるんじゃないかと勝手に思ったりしている。


タリーの引退までにもう一度勝利を見たい。


それも暢久が現役でバリバリでているうちに。

2010年6月16日水曜日

98年の本を2010年に読んだ。

サポーター新世紀 ナショナリズムと帰属意識 宇都宮徹壱さんの1998年の各国から集まるサポーターの姿を写真に収めた作品
98年の事を思い出した。2002年のホスト国として、どれだけ振る舞えるか、この異質なワールドカップをどう迎えることができるか、それがこの作品のテーマとして流れていた。
結局は、2002年は、本当に大きな暴動も起こったわけでもなく、のんびりした空気のなか
日本のグループリーグ突破でノルマを果たしたし、とりたてて問題なく進んだ大会だったと思う。

2010年ワールドカップ。ナショナリズムについて、ちょっとばかり変わってきたように思う。
このフランス大会の本を読んでいて、
いま思えばナイーブだったなあと。
2002の、誤審を起こしたテムジュンは許し難い存在だが、、、
2010年の韓国代表は、心の底から応援してる。
アジアの枠を確保のために、どのチームでもいいから、ひとつはベスト16にあげなくてはならないという気運がある。
期待していたオーストラリアが、ドイツに虐殺、
死のグループG、北朝鮮、
敗退するであろう日本代表 (カメルーンに勝ってしまったが)

韓国に頑張って欲しいと、うまれてはじめてそんな気持をもった大会だ。
多分ね、Jリーグにアジア人枠ができて韓国人を戦力にし始めた。
北朝鮮のエース、チョンテセだって、生まれは日本、国籍は韓国、代表は北朝鮮というわけのわからない経歴。
身内(クラブ)のなかに選手がいたら、確かに批判する気にならないな。
ナショナリズムの枠が、ワールドカップになると、大陸の応援するまでに広い連帯をもてる。
ACLで、アジア各国と戦うことも増えたのもあるな。
ACLは、アジア意識というものをサッカーファンに植え込んでくれたイベントだった。
でも、FC東京は嫌いだ。 なぜだろうか。

でも、野球ファンに対峙すれば、サッカーファンとしての連帯意識を持つ。

スポーツの予算を減らそうとしたら、野球ファンともスポーツという枠で連帯する。

そんなふうにフランス大会のサッカーファンは、どんどんと成熟していった。

それこそが魅力だ。ワールドカップは守備的だし、同じ様な眠たい試合が続くが
それでも、いろんな国が集まって開催される地球のお祭りなんだなというのは、
この98フランスでも、2010南アフリカでも変わらないというのは、ある。
そして、やっぱりクラブチームよりも、個性的なチームが多い。移籍で補充するという
技が使えないから、レヴェルの問題ではなく、カラーがにじみ出ている。そこがやはり面白い。

2010年6月2日水曜日

浦和再生と 股旅フットボール 読了

松本山雅は4部チーム
レッズは1部 それも、代表を三人くらい抱えているビッグクラブ

2009年天皇杯二回戦でジャイアントキリング食らいました。

宇都宮撤壱さんの股旅フットボールを読了
4部から3部であるJFLに上がるのが相当に狭き門であること
全国9つの地域リーグ一位が集まってたった2から3チームしか上がれない。
80くらいのリーグのチャンピオンが集まって、この狭き門
天国と地獄がそこに転がっているのがわかる。
2005年から2007年地域リーグと決勝大会の模様が書かれている。
こんなところは誰も注目してすらいなかった。
でも、ここがJ全体の理念の柱である地域主権、百年構想の最前線だったというのはこの本で納得

2010年現在Jリーグを目指すチームがたくさんあり、
近いうちにJ2が22チームまで膨れ上がるまでは拡大路線
枠が19まで埋まって(verdy倒産すると18)
あと3から4枠しか余裕がないこと。

JFLから拡大路線で瞬時に動かないと、枠はそろそろ埋まる。
そして、J2に上がる際に無理をした借金が J3ができたとき(JFLとの降格ができたとき)
どの程度破綻するクラブができるか想像だにつかないこと。
それが怖い。

地域の誇りの結集として、川淵さんが持ち込んだ全国にサッカーチームを。J百年構想は
スポーツを使った新たなチャレンジを大きくもたらした。
ここに出てくるひと達は、皆地方にいて、その地方からの発信の勝負をしていた。 
ここで取り上げられたファジアーノ岡山や岐阜FCはJ2に、ほかにはJFLにあがったチームが
取り上げられている。その裏にアマチュアとしてやってきたチームとプロを目指すチームが混じった混在している。

島崎英純「浦和再生」のなかで、レッズの一試合であった天皇杯2回戦が
松本山雅FCにとって相当なまでのインパクトがあったと言う事が想像できた。




J自体が思ったよりも磐石ではないけれども、矛盾を抱えながら、税リーグと揶揄されながら
百年構想という理念は、多くのひとの心に火をつけて、Jの御旗となったのだったな。


2009年のチーム状況は殆ど見れなかったが、浦和再生でだいぶキャッチアップできた。
今期は結構見にいけている。
今の爺さんのチームは大好きだけれども、
面白いんだけれども、、、ツートップの一角がどうにか出てこないことには、
どう仕様も無いし、浦和も浦和でぎりぎり黒字に留まっていて
赤字になっても、三菱の補填はないという状況にはかわりない。
トゥーリオの造反。サンクスが去り、ポンテが絶不調。高原の不発。
若手偏重という言葉。ただ、チーム全体としてポジティブに捉えられていることを確認する

オフト時代に前後分裂サッカーをして、その勢いをもって2004年のセカンドステージ新潟戦で
山瀬が怪我をするまでは最高のゲームをしていた。そこから下降線を降り、建て直しの時期に
入ったのだ。2007年最終節で横浜FCにまけ、連覇が出来なかったとき、
ここまでの重症に陥るとは思ってもいなかった。
ただし、我慢というか、建て直しの時期をきちんと設けていて、それをこなしたからこその
03年からの07年までタイトルを取り続けたことが出来たともいえる。
チームとして、いまのチームを見守ることが俺らのチームを支えることだと思った。
百年構想のなかで戦っているチームを見ることで、
レッズは確かに恵まれた地域に発足したが、地道な活動の基に花開いた
チームだったという事を思い出させてくれた。

2010年5月8日土曜日

フットボールの犬 欧羅巴1999-2009

フットボールの犬 久々に心から読んで面白くて止まらなかった。

宇都宮徹壱さんが欧州のマイナーリーグ それもフェロー諸島やマルタ 旧DDR(東ドイツ) 
此の人のライフワークのひとつであるバチカン諸国。

テーマは「フットボールのある日常」

かれがグローバル化によって、どんなにのっぺりした街並みになってしまったと言っても
やはりサッカーには、そのクラブの特色、広くはその国のサッカー文化の特色が現れてしまうもの
なんだという事を教えられる。

サッカー協会の立ち上げには、様々な問題が絡んでいた。ソ連崩壊から始まる政治的独立や、国家消滅した為に代表チーム自体がなくなってしまうという自体が起こってきた。
独立国家もだいぶ増えた。
これが確かに1990年初頭だった。その後のサッカーは、グローバル化での均一化と
テレビの発達していき、あまり差が激しくでないものになっていったのかもしれない。

この本でいまでも嬉しいのは、どんなにスタジアムで罵り合っていても
やはりそれはサッカー、フットボール好きという仲間意識というものがあるのだ。
トルコの章で、ライバルである ベシクタシュのファンの車に、フェネルバフェチェのファンの車がクラクションを鳴らしたシーン、
素晴らしい試合を共有したもの同士、この交流がフットボール観戦の原点だなと思ってずっと記憶に残った。
グローバル化してしまったかもしれないけれど、
実際に目の前で見れるのはJリーグだし、スタジアムでの熱狂や、自分のチームと言われたら
バルサでもなく、浦和レッズなんだという事だ。どんなに糞サッカーだったとしても。

目の前で展開される事よりもスタジアムに行ったりするこの高揚感。
こちらを全世界で、マルタやフェロー諸島のひとたちも感じているのだろうな。

 この人の本は、本そのものの、未知のものだけれども、興味があることに対して
真摯に取材してくれる。足をきちんと運んでくれるので、写真も生きた写真が載っかるし、
文体も大好きなので、これからずっと過去の作品を読んでいこうと思ったジャーナリストだった

こういったファンになれる人を見つけられるのは嬉しいことだ。

2010年3月26日金曜日

2000年代前半のファン目線でサッカー界を振り返る最高の本だった

サッカーの上の雲
浦和レッズサポーターだからか、もうわかってしまう処が多くていい本だった。
俺らは小野伸二を小野選手と呼ばないでシンジと呼ぶなあ。会ったことないのに。
大好きなんだよ、浦和に、サッカーの馬鹿さ加減に、もうどんなに糞サッカーやっていても。
サッカーを93年のドーハの悲劇、94年のバッジョのPK失敗。Jリーグは95年の駒場改修時の
大宮スタジアムから観だした身として、本当に同時代を同じように見てきた人間なので、本当に
すべてのことがわかる。
久保竜彦への期待感。山田暢久への期待と、あきらめと、
なにより、レッズが荒っぽいディフェンスをして、ハートを全面に出すDFの選手を愛し続けていた
のを思い出させてくれた。いまのスマートさは浦和じゃない。時代は変わるから仕方ないが。
アルパイ、ネネ、トゥーリオ やギド ボリ 田口 のような凶悪なかおをしたDF陣が売りだったのにな

柳沢「イップス」説は確かにあったかも。2004年の記事で2006年のQBKを思い出すと。

日本サッカーはカズ以前と、カズ以降に分けられ、そして、中田バブルが97年から06年まであった。
その間に黄金世代が出てきて、夢を見せてもらったような、尻つぼみになったような。
でも、なにより、サッカー場で二階席から攻撃の形をみるのは大好きだ。

スタジアムには行かないと、本当に駄目だ。喜怒哀楽すべてがあそこにある。

いびつなファンタジスタ俊輔、バーサーカー川口、中田、宮本、茂庭、永井、エメルソン、
中澤、
2000年代前半は、ずっとずっと久保の覚醒に期待をしていた時代だったのだなあ。
覚醒しないからこそ、伝説のドラゴンに例えられたのだ。

サンパイオ チェヨンス グラウ ウェズレイ シジクレイ アマラオ 懐かしい。

2000年代前半を全盛期だった選手へのファン目線の期待感、これが本当にマッチしていて
なおかつ浦和レッズの黄金期だったりした。読み物として最高だったな。

2010年3月16日火曜日

Jリーグ第二節 浦和レッズ対FC東京

 浦和側からの視点でしか、見れていないのだけれども
良かったです

一点差ゲームを守りきるのは伝統かもな

50096人の入場者

田中達也が攻守に走り回って良かった
が、
フィジカルの弱さはどうしてもどこかに感じる。90分はまだみたいだ
FWとMF左をポジションチェンジしていた。
縦パスのクサビにもなる。
チームに一人は必要


エジミウソンは後半ワントップ移行後、ボールが収まらず。彼にはワシントン、エメルソンの影を重ねてしまうため、どうしても物足りない
もしかしたら、サイドで使ってあげた方が生きないか?

ポンテは、可動していた。後半の落ち着かない時間に唯一ボールキープできた
右に左にポジション変えて、サイドのカバーしてた。

柏木は走り方が結構バタバタとしてるのね。あと、ガタイが良いのに驚いた
左サイド、と真ん中で活躍
ボールロストしないのは良い。ただ、真ん中の割には飛び込まないな。足元に欲しがる。ただまだまだこれから連携がとれたら、またはボランチに下げたら。


阿部は、ボランチが本職だ。前半には縦パスを通したり、最前線まで駆け上がったりしてた。

細貝は、プレーが荒いが、気持ちが現れるプレーをする
ボール取り返すかと思えば、突っ込みすぎて後ろのスペースやられるかも
ただ、ようやく獲得した本職ボランチのポジション。啓太が入ったあとは、落ち着いた!

平川は、前半の前半は穴になってた
突っ立てるだけでどこにも効かないプレーをする
右にポンテ、左に田中、真ん中に柏木となってから、ポンテが使ってくれて
スピードが活きた。怪我がいたい

坪井は裏を狙われるときには、むしろ必ず走り勝つし、彼が負けたら、それはチームとしての責任で個人の責任にはできない
ヘッドや競り合いも体を寄せてきちんと競る。ただ、何かが足りん。足技がないのは分かっているのだが、DFとMFの間にある空間を相手にあげてしまう

山田は17年目のベテラン過ぎる。
身長は175くらいか?190の平山にハイボールで何もさせず、高さの強さをかんじる。ビルドアップ担当はすごいなあとは感じなかった。真ん中で捌けると頼もしい。

宇賀神は前半は左サイドを駆け上がる
センタリングもアーリークロスも中への切り込みもなんでもやる。その切り込みからPKを奪った。ハイライトはヒーローインタビューと、サポーター回りの楽しさ。楽しい奴だ
これから、攻略されていかれるのだろうな。でも新星という感じ!
サポーターの心をギュッとつかんだ。デビュー二戦目で。

山岸は足元の不安を少し感じたが、今回はピンチはなかったのでよくわからない

岡本くん高校二年生デビュー戦。途中交代で登場。期待は高かったが、対面に長友、石川の日本代表は苦しい。けれど、あがったりセンタリングあげたり勇気見せた
これは嬉しい。

エ スクデロは、ドリブラーだからロスト率が高い。パスもしない。悪い選手だった。ただ、岡本のケア込めて右に移動したらシンプルなプレーを始めた。考えたこ とは、彼は才能があったから、上のカテゴリーで戦っていた。だから自分を見せないと認められない焦りが強かった。ただ、岡本が入り、後輩が入ったら彼をケ アしようと頑張っていた。性格的にお兄さんタイプなのではないかな?もしかしたら。
ラストはトップ下。ロストは大きいが、後半のラストでドリブラーは良かった

鈴木啓太
この試合の消化役
彼のおかげで混乱が収まった。相手FWにプレスをかけられて混乱してたディフェンスを救った。相手のパスの出所にプレスかけまくり、チームを勝たせた。かれが入ってから多分東京はノーチャンス
試合を勝たせてくれた
浦和の味は、1対0でもみんなついてきてくれるところだな


このギリギリ感覚が好きで、なんにせよ、守りが良いチームとしてのカラーがある。