なれるSE7巻 ライトノベルという中高生オタク向け小説。 漫画と小説の間くらいに位置する書き下ろしがメインの文学形態。
基本的に高校生が主人公で可愛い女の子に囲まれてキャッキャウフフで、主人公が問題、または、敵に打ち勝っていく物語。
その形式のなかで、うまれた なれるSEシリーズ ライトノベルに珍しく新社会人を主人公に30人くらいの中小Slerが舞台。そこに凄腕だけれども、コミュニケーション不全の中学生にしか見えない美少女上司がいたり、天才的なシステム構築の運営管理する女の子がいたりして、数々の問題が降り注ぐなか、天才美少女上司と組んで、数々のベンダーと対決したり、会社の売り上げを勝ち取っていくという話。
その話は、前触れでしかなく、この7巻がこのなれるSEシリーズの第一巻だったそうな。
あまりに悲惨、壮絶すぎたため、没をくらい、シリーズの人気もでたので、
ようやく発行された。
スルガシステムのエンジニア 美少女上司立華と主人公工兵が
大手システム会社のネットワーク部門が手がけている、大手ECサイトの大規模リニューアルプロジェクトのちょっとした部分に二人月で客先常駐することになったという話。
客先常駐て言葉がこんなにも重いものだとは初めて知りました。
大規模プロジェクトだと、ひとをまとめた方が便利だが、
大手ECサイト側がプロジェクトルーム、仕事場などの家賃を出さなくてはならない為、
狭いところにぎゅうぎゅう詰めに押し込まれて、なかのひとは憂鬱になって行くところ
大手システム会社にとって赤字案件で、
デスマーチで、どんどん人が倒れていく、発狂していく、
発狂していく音、ものを壊していく音を聞き、すぐにキーボードをカタカタと打つ請負業者のエンジニアたち
すべての私物を取り上げられて、ソフトのダウンロード、ネットワーク仕様変更とか、詳しくはわからないけれど、仕事ひとつひとつに申請書と許可が必要になる様。
途中、美少女エンジニアは倒れるのだけれども、請負だから、倒れるんだったら、会社内で倒れないで、会社外で倒れろと言われたり、、
夜3時でも呼び出しがあったりと、本当なのかよ??と思うくらいの地獄絵図を描いていく。
呼びだされても、また障害をいじくるには、申請が必要になったりと
どこにも救いがない。
最後、主人公がばっくれるかどうかというところで、漫画並みの救済は与えられるが、、、
これが描きたかったのか、この経験を小説にしたかったのかという作者の細かな描写がこれでもかと書かれていて、この巻がこのラノベシリーズのピーク
涼宮ハルヒの憂鬱でいうところの消失 にあたる 超大事な、そして面白い巻
ラストの新卒3年目の彼女の言葉が血塗られた戦場から帰還した兵士の言葉でした。
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