2011年5月30日月曜日

若者を喰い物にし続ける社会 と 子供の最貧国 日本 再読了

反貧困本

湯浅誠の 反貧困本

を読んだので

続けて



若者を喰い物にし続ける社会

404 not found を読んでみた。

若年層へのサポートが殆どない実情を書く。

「テーマは親の世代より豊かになれない自分たちの世代」




階級闘争ではなく、世代間でどれだけ不平等が生まれてしまうのかそれを書いている。

世代間対立がキーワード

単純に老人のほうが人口が多い。だから政治家は、老人向けの政策を取る。

福祉予算も、若年層向けに向けず、高齢者に向けた。

その点、民主党政権は、高校無償化 子ども手当 この本が書かれた2007年の問題に対して

取り組んでいたのだな。 

日本のピークは

1997年名目GDP515,644.20円


実質ではその後も伸びつづけるが、名目GDPでは最後だ。


正直、この本の不親切な点は、名目GDPの伸びが悪いとなぜダメなのかの説明が無いところ。








本自体は、2006年時点で どんどんと出来ていく格差(若者間での格差、 世代間での格差)


を説いていく。




新書の手軽さからか、熱く当時の政権運営を非難し、今後の政策提案をしている熱量がすごくある。




2006年出版の本自体として、2011年に読み返す必要があるかどうかは不明だが、


若者が高齢者に搾取されている。世代間対立が発生している ということを克明に訴え


そして、現時点でも、世代間対立は解決策すら見いだせていないのだ。




貧困本で好きなものは、




 



子供の最貧国・日本だ。

2008年出版 

2000年時点でのOECDデータをみると、日本の全世帯の貧困家庭は 14.3%

親子2人世帯で世帯収入195万円 親2人子1人で239万円、親2人子2人で276万円
これを下回っていると貧困世帯と呼ぶ。

改善策は取られているかというと、

残念なことに、日本の社会保障費は、老人に回ってしまっている。

政府が所得分配をすると、逆に貧困率があがるという訳のわからない状況になってしまっている。



そこで、貧困率を語るとき、自己責任原則がでてくる。

その現状に甘んじているのは、自分たちの努力不足だったのだと。

自己責任論は ゲイリーベッカー の人的資本論の行き過ぎだと表現する。

ベッカー教授たちは、ミクロ経済学を使い、社会で起きている出来事がなぜ起こるのか説明をして

ノーベル賞を受賞したのだったが、、、 








そもそも、なぜ貧困がだめなのよ! というと、

民主主義の基本である 努力すれば誰でも高い社会的地位に付けられる という
原則を守れないから。

貧乏な子供のIQは家庭環境とリンクしている。

所得が高くて、塾に沢山いっても、そんなにスコアに影響はでないのに、貧乏すぎるとIQに影響がでてくる。

最貧の家庭環境の子供は、その生まれ持った能力を出す前に貧窮の影響で失敗してしまうのだ。



人間は平等である、自由である、そんな

民主主義の基本的な部分を否定するからだと自分は思う。

だからこその貧困の解決の道筋が必要だと考える。


また、山野氏のような抑制され、統計データもとり、自分の主張を述べる文章を書けるようになりたい

というあこがれをもった本でもあった。

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