2010年5月12日水曜日

古→←今 比べてわかるニッポン美術入門

むかしといま 比べてわかるニッポン美術入門

美術書なのに、ハードカバーでなくて、持ち歩きやすく、紙も良いが、軽い。 そういった細かいデザインがしっかりしている本だから、嬉しくなる。

同時代性だけでなく、美術のもつその国固有の流れを古典と現代美術を並べて紹介してくれる。時間の流れ、その考え方を示してくれただけで見方のひとつができたので良かった。

どうしても日本という国に暮らしていると、優秀なものは外から入ってきて、それを取り込んでうまくなるという歴史の繰り返しなので、中での評価が外からどう見えるかわからない。 ただ、こうやって本の形に残してくれて、それも英語出版もやる予定らしいので、そうすれば、図書館には残る。言葉が無くなったとしても、この2010年時点での考え方がきちんと残るということは素晴らしいことだと思う。

美術の授業で、日本の絵画の歴史を流れに沿って紹介してくれたものって無かったな。だから、この画を見てわかるのは、綺麗かどうか、教科書で見たことあるかどうか、 見立てという考え方自体、きちんと成立していることを知らなかった。日本の美術史、全て断片的にしか知らなかったんだと言う事を考えさせられる。

歴史の流れをきちんと紹介してくれる。上手いことその流れのなかに、作品群を当てはめる。

そして、それが今のどういった事に影響を与えてきたか、絵画にはそんなに興味はないのだけれども、

この日本史というか、そういったものに、大変興味をもてた本だった。 

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