たしかに内容は古いが、読む価値は全然消えない。
どうやってこの方法を生み出していったのかその過程を追体験できる所がまず第一。
第二に、いまでも使えるカード式の考えかたなど、勉強になるところが多い。
すべての知的生産の本がいうように、開発者は、読者の手によって、さらに発展させられるのを望んでいる。
自分も、この考えかたを応用したevernote や 超整理手帳 美崎ノート術など を使っている。
そして、まだまだ発展することはできる。そのエッセンスをこの本を読むことで得たい。
知的生産の技術において一番大事なのかいろいろと考えて見ること、それを試して見ること
たえざる自己変革と自己訓練が必要になってくる。
知的生産とは、なにか それは情報を生産しているのだ。
既存の情報、新規の様々な情報を元にして様々な知的情報能力を作用して新しい情報を
作り出す作業なのだ。
知的生産をどううみだしていくかその技術を書いている。技術というのは原則として没個性的だが
ある程度順序を踏んで練習していけば必ず一定の水準に到達できる。
手帳の書き方
どんな豆論文でもきちんといろんな現象を書いていく。溜まっていくとそれが自分の知的財産になる
観察が正確になり、至高が精密する非常によい訓練法
発見は突然やってくるものである、いつでも身につけておかなくてはならない。
終わったら、索引をつけることを忘れない。
自分のオススメは evernoteに書けるfastever ここに思いつきは書き溜めておく。
これがノートとは違って、のちのカード術と同じ役割をするのでいいのだ。
ただ、問題はスマホにすぐに触れる環境にあるかだということだ。なければ手帳のほうがいい。
ノートの書きかた
罫線なぞきにせずには皆出してきれいに書くことにこだわらない。なぜなら検索が難しいから。
ただ、ノートは検索がものすごく難しい面がある。
ノートの欠点は、ページが固定されていて書いた内容の順序が変更できない点にある。
すべて書いたものは後々見なおせなくてはならない。そのために索引だったり閲覧性だったり
をすごく考えている。
そこから有名な カード式へ
カード式に移行していくところの試行錯誤というのが、まずカードの大きさ、書き方、物質が少ない時期にどうやってカードをあつめていくのかすべて一つ一つやっていくのだ。そこが面白い。。
そのカードはモンゴルの遊牧民の観察のときにノートを整理したり別のノートに転記する手間が大変だった
という問題点から発生したのだった。
カードの使い方
今更ながらカード式を使っている人は少ないだろうが、B6版が論述もかけて管理するのにちょうど
いい大きさだったらしい、それも試行錯誤で見つけ出していったのだ。
紙質の問題、片面だけ使うようにする、始終持って歩くために2つ穴をあけるかどうするかの検討
カードに書くのは、忘れるためではなる。記憶する代わりに記録する。 忘却の装置である。
したがって、自分だけがわかるように書かないほうがいい。一年後の自分は他人だからだ。
ひとつのカードにはひとつの内容
どんなに一行でもカードはケチらないで一行でOK
そして何万枚と溜まったカードをどう活かすか、それを並べ替えて新しい組み合わせを見つけ出そうとする。そしてその発見もカードにする。
ここがevernoteではできないところ、いまでもじぶんにできないところ。一個一個保存はできている。それでもそれをつかって、知的生産、知的創造をできているのかというと全然だったりする。
だからこそ、何度も何度も知的管理の本がでてくるのだ。 そしてそこ自体は自分自身で発見しなくてはならない部分だったりするのだ。
この本は、一面カードだけかと思っていたら新聞の切り抜きについても書かれている。
新聞の切り抜きはめんどくさい。いまは、アプリをつかって、切り抜きを写真をとってどうにかする
のか、切り抜きをして、挫折してから辞めてしまったからわからない。多分いい方法はほかにたくさんあるのだろう。
台紙にはるというところで気になったのは、資料の大きさの規格を揃えるというところだ。
そうすれば資料の整理は断然しやすくなる。いまは100均という味方があるのでできるのだが
この当時は揃えるのも大変だったのではないだろうか。
そもそも整理とはなんだろうか。必要な物が必要なときにすぐにとりだせるようになっていることである。
そのためには、それぞれのものの置き場所を決めるということである。
置き方は横に重ねてはならない、必ず立てなくてはならない
必要に応じて過去を現在に呼び起こすことが整理というものである。
整理には、どの本にも、保存の資料とアクティブでいま動いている資料がある。
それをいまだったらクリアファイル(経験上A4だと埋もれてしまうのでA4よりちょっと大きめの
クリアファイルを揃えたほうがすべての資料を入る規格化がうまくいく)
このへんは野口整理法に詳しく載っている。そこはこちらのほうが洗練されている方法だと思われる。
知的生産の技術は読書についても書かれている。
ひとによって意見がわかれる、全部本を最初から読むべきか、飛ばし読みをしていいか
この本はさいしょから読むべきという方をとる。
そうしないと、著者の理念がきちんと理解できないだろうと考えている。
このへんは読書はすべてできるわけではないので、
人は全ての本を読めるわけにはいかない
http://yasu0312.blogspot.jp/2013/02/blog-post_6.html
佐藤優の読書の技法 がオススメの本だと思う。
読むべき本と飛ばし読み本と、読まなくて本の見極め方を教えてくれる
上記の本でも書いているが、知的生産の本でも、レバレッジ読書シリーズでもすべて
読書メモをつけることを推奨している。
このひとの面白いところは、積ん読しておく。読み終えてから読書メモを書くまで
数週間開けておいて、脳みそが内容を整理して終えてから読書メモを作る。
それは、すごく理に叶っている方法だと思う。
また、書き抜きするところは重要な所以外には、自分が面白いと思った部分のみを書く。
著者が重要だと思った所でも、面白くなければ読書メモには書かない。
そして、自分オリジナルなものをつくるのだ。
著者の思考を利用して、閃いてた自分のオリジナルな思想を開発し、育成することが大事なのだ。
知的生産というものは、そういうものなのだ。ひとの猿真似ではなく、自分の新しい考えをどれだけ
生産することができるかにかかっているのだから、その意味では正しいのだ。
タイプライターや、文章をカーボンコピーとるために昔のひとはエラく苦労したのが、後半の話
ここは読まなくてもいいが昔話として面白い。
ただ、文章はコピーをとっておくことは大事だというのはこの本で知った。
手紙の書き方
問題は形式がきちんと固まっていない。
それをきちんと勉強しなくてはならない。これは自分にとって今後の課題
手紙は基本的には内容よりも形式を重視していくべきものなのだ。
日記の書きかた
日記とは他人に見せるものではなく、自分が読むものだ。でも、時間がたった未来の自分は
もうすでに他人になってしまっている。なので、日記にその時の感情や魂の記録を書くのも良いが
時間軸で経験の記録を書くという方法もある。そのほうが読み返した時役に立つ。
日記と言うよりも業務報告日誌のほうが将来的に見なおした時に役にたつ。
でも、書いている時、ダークな感情、ひとに見せれらないものをどこか吐き出したいとき
日記に書き出していくというのも日記の大事な役割だとも自分は思う。
記録の付け方
これらかかれたすべての知的生産の技術は、個人文書館をつくるためのものだった。
自分の経験の記録を着実につくるのは知的生産のためには資料の蓄積のもつ効果を信じているからだ。
そして知的生産を目指す人、技術の発展と開発には、成果そのものよりも、それにいたるまでにどんな経緯を経たのかその記録と、分析のほうがずっと役に立ち大事なのだ。
登山家はどこにいま登ったのか、すべて記録をとっていく、そして手帳に書き込んでいく。
どんなものでも、記憶は曖昧になり記録が将来的に役にたってくれるのだ。
だから、どんなカードにも書いたら書いた日付をいれる、それはどんな文章にも適用されるべきだろう。
知的生産に関わろうと思っている人は若いうちから個人文書館をつくりあげ、記録をつみあげていくことをおすすめする。それが、将来の知的生産に必ず役立ってくる。
原稿
社会的に読まれる文章のこと。これもきちんとしたルールがある。独自流はやめて
きちんとした訓練を積む必要がある。
文章
今までは知的生産のための個人文書館をつくる方法だった。
こんどはそれをつかってどう知的生産をしていくかだ。
文章を書くというのはふたつに分けられる
1・考えをまとめる
2・実際に文章に書いてみる
とくにこの1が難しい。ではどうやって考えを纏めるか、基本的には中からたぐり出すものではなく
自分の個人文書館から組み立てていくものだと考えられる。
紙切れにいまの主題の関係ある事柄を単語、句、短い文章で書いていく。積み立てられたカードも
一緒にそこに並べていく。そのそれを並べながら論理的につながりがあると思った紙切れを
まとめていくのである。
何枚かまとまったらそれを論理的に筋が通るように紙切れをホッチキスで束ねていく。
紙切れが違いと思ったら組み替えてまたまとめ直すこともする。この作業を繰り返していくうちに
どんどんと紙切れの束ができてきたら、見出しをつけて文章全体の構成を考える。
この方法は頭のなかでやることを紙切れのかたちで外でやることと一緒になる。
この方法は創造的思考を促すことができることだろう。色々と組み合わせていくことで
思いもよらぬ発見ができてくるのだ。
ちょうど
アイデアの作り方と一緒のことを言っている。
知的生産の技術というのは、名著なだけあって、書きだしたい所が多数あった。
情報がふるくて、そのまま活用することができないことも多いが、本に書いてあるとおり
その思考の流れ、記録自体が自分自身の知的生産の技術を生みだす方法になるのだ
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