山口組の弾子飼の書評を読み
山口組概論 最強組織はなぜ成立したのかを読了
いま、相撲協会がやくざとの癒着ですごくもめている。ただ、これを読む限りにおいて
それは数十年培ってきた関係性だともいえる
港湾労働者としてスタートし、その後、二代目が興行の世界で身を立てる
そして、第二次世界大戦での政府による活用
敗戦後の混乱期において、市民を守る側
1995年には阪神大震災での活躍
23歳の田岡一雄を戦後すぐに抜擢するその能力そして、美空ひばりの後見人となる。
まるで、日本の組織ではない行動の大胆さ
それは、日本ではアウトローとして生きてきたからかもしれない。
そして、そのかわりに身内で戦争ごっこを始めたり、それによって民間人を巻き込んだり
賭博を生業にする暴力団との癒着で、相撲の権威はしぬほど失墜したりさせている。
どちらもひとつの組織が行っているのだ。本当によくわからない。
アウトローとして生きていくには、自分の性格や能力は足りなかったが、
こういったところにはみ出してくる人をどうにか吸収する場所は必要なのだという言説には納得。
悪いことだから、見なかったことにしましょう というのが最悪の行動パターンだ。
問題は貧困、格差、病気、いつの時代もどこの国でもある問題だ。
そして、一番のつらさは孤独 孤立することなのだ。
孤独のきつさは、ドロップアウトして、行き場がない時は本当に苦しい。
そこに山口組やらの暴力団が入っていく
社会不適合者をどう扱っていくのか、精神病患者に対する扱いを取り上げた
狂気という隣人にも書かれていたが、
これを無視するという方向でなかったことにしようとする圧力が社会には凄いのではないだろうか。
その山口組も暴対法の影響でリストラのあらしだそうだ。
そこからも滑り落ちた人たちはどうなるのだろうか。
社会の裏側から見た本
山口組に好意的に書かれている本 今度は反対側からの意見や本を読みたくなる。
総会屋問題や、取り立てなど、そういったところに携わったひとの話には
暴力沙汰というのは絶えないと聞くのだ。そして、暴力という最大の武器を持っている。
それは、近代国家として、政府と警察しか持たないと決めたものなんだ。
2010年6月22日火曜日
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