http://www.ntv.co.jp/katemasu/
日本テレビで土曜日9時枠 嵐二ノ宮和也主役でテレビドラマ化
http://www.hb-nippon.com/column/437-baseballclub/6935-20111214no49bc
2011年時点ここを見れば青木監督、球児たちの姿が見える。
この本はルポタージュ。開成高校野球部というとイメージとしてもやしっ子が
プレーして万年1回戦負け、2回戦負けを期すようなチーム
そのイメージは間違っていないのだが、ごくまれに4回戦やベスト16まで勝ち上がる。
そのギャップはなんだろう?ということで始まった開成高校の野球部のドキュメンタリー
弱小高校の常で異常に下手、そして練習時間が週に1回3時間しかグランドを使わせてもらえない。
そこでピッチャーで勝敗が決まるという高校野球のセオリーを外して考えて、
守備は放棄、ピッチャーはボールを投げる事ができ且つストライクゾーンに入る事、
内野はそこそこ取れる人間、外野はあまり上手くない人間
限られたリソースを攻撃一辺に振り分けた。
ただ、高校野球の強豪校出身者が言うには、そこまで乖離したセオリーでもないらしい。
基本的に野球は守備、守備は日々上手くなる
反対に、打撃は練習してもなかなかうまくならない。コツを摑んだときぐっと上手くなる
どさくさ戦法、一気に大量点を狙う開成高校のセオリーはどこのチームも同じように考えている。
ただ、全体練習ができないなら、一人で出来る素振りなど、
打撃中心の練習は当然になるとのこと。
そして、本では勘違いしがちだが、週に3日しか練習していないわけではなく、上の練習風景の写真をみると、やはり筋肉トレーニングなど、個々のパワーをあげる練習はしており、土日は練習試合をしているとのこと。
セオリーから離れるが、制約を考えるには合理的な練習だという。
ふと、ここでサッカーのグラウディオラの練習方法を思い出した。
バルセロナ、バイエルンミュンヘンでチームをチャンピョンズリーグ優勝に導いた
いま一番の名将
彼の練習風景も2時間程度、それもボールを使った鳥籠メニューのみ。
http://www.footballchannel.jp/2014/02/16/post26594/2/
ほぼ実戦専用で戦ってきている。
似ている事は、ふたつあって、
考える時間がめちゃめちゃにあるということ。
と練習時間はあまりとらないこと
開成高校は球児個々が課題克服を頭のなかで検証しながら、
週1回から二回、土日にかけて練習試合で検証する
グアルディオラも似ている。鳥籠でほぼ実戦形式の練習をしてその場でどう動けば
いいのか考えながら練習を行う。
そして、練習時間は短い。練習し過ぎで、練習への集中力がなくなることを防ぐため
バイエルンミュンヘンは自覚的にそうしており、
開成高校はそうせざるえない環境にある。
この本を買った時この本はこう戦えば甲子園への道だったり自己啓発を野球を通じてどう行っているのかを紹介するほんだと思っていたが、もっと面白い本だった。
理屈で考えていくことになれた勉強のエリート軍団が、
グラウンドに立つと、弱者側に回る。そこで知恵を絞ったりするのだが、
なにせ運動が得意な人間ばかりが入っている訳ではなく、不得意な人間が多い。
それに何事に関しても理屈付けをしていく球児たちの姿と、熱血でありながら理屈をしっかりと押さえた指導をする青木監督との噛み合なさがたまらない。
球児たちは自信なさげな中、色々と失敗と成功を試合で積み重ねて成長していく。
そして、当然高校生らしい感情も吐露していく。
そんな人間模様のルポタージュが楽しいのだ。
ただ、この本にはピッチャーへの指導が全く載っていない。
いまの方法だとどうしても勝てないだろうなあ。
でも、思いっきりバットを振って、後悔なく高校野球を楽しんでほしいという気持ちにさせられた本だった、
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