2014年4月3日木曜日

栗城史多の一歩を越える勇気 虚実の混じった人間かもしれないが、山に登る過程をインターネットでの実況中継を大々的にはじめた先駆者

オフィシャルサイト
http://kurikiyama.jp
栗城批判まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2136033921812548001?&page=1



無酸素登頂でもなく、単独登頂でもない という批判が沢山あるアルピニスト

ただ、登山に目覚めた始めの伝記のようなところ、
自分に、限界を勝手に設けてチャレンジしない人生を送りたくない
と大学3年生の時に決めて、初めての雪山登山にチャレンジ。
そして、初めての海外登山で、北米マッキンリーへ登山


アルピニストの本の良いところは、日記形式なところだ。
この日、なにがあり、天候はどんなだったか、どこまで登れたか、体調はどうか
そのメモというものが臨場感を持たせてくれる。

気に入ったところは、登頂へのアタックを開始したとき、強風で飛ばされそうな環境で
p49の「私利私欲を考えない。感じるままに、感じるままに」

批判は多々あれど、7000m級、8000m級の山に挑戦するということは
素晴らしいことだと感じる。
なんども、生と死の狭間をみて、その度に生かされている、生きているという喜び
を口にする。
そこまで自分の人生で、生きているだけで喜びを感じられることはない。

p118の夢を語り合える仲間というものは本当に幸せだ。
ただ絶対に言ってはいけない言葉「お前には絶対に無理」
この言葉で持っていた希望というものが消え去ってしまう。

この言葉は何度も突き刺さる。他人の夢を、笑ったこともある。
振り返って思い出すたび、その人と顔を会わせるたびにその時の自分の情けなさ
恥ずかしさを思い出す。だから、この人はずっと夢を追い続けているのだろう。

p122 夢をもつと人は明るくなり元気になるということ。
そして自分自身が変わり始めるとまわりの人も明るくなるということ。


そして、この本の白眉は、わらしべ長者ならぬわらしべ登山家という命名をつけて
登山を続けるにあたってのスポンサー集め、
他の登山家との差別化をはかるために登山中からのインターネット中継
企業から断られたら「友達を紹介してください」という夢を叶える為に持ったあきらめの悪さ
そして、山にいったん登ったら「これでいいのだ」自然に自身の命を委ねる覚悟

この人自身、自分のことをブランディング化して虚実相混じった人物という評価。

それでも、山に登りつづけるため、色んな事を考えて行動して、山に登って
自然と、自分の命と生きる喜びに向き合っている、そこだけは本当なんだと思う本。





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