2011年1月30日日曜日

なれる!SE 面白かった




内容(「BOOK」データベースより)
平凡な社会人一年生、桜坂工兵は厳しい就職活動を経て、とあるシステム開発会社に就職した。そんな彼の教育係についた室見立華は、どう見ても十代にしか見えないスーパーワーカホリック娘で!?多忙かつまったく優しくない彼女のもと、時に厳しく指導され、時に放置プレイされながら奮闘する工兵。さらには、現場を無視して受注してくる社長のおかげで、いきなり実際の仕事を担当させられることになり―。システムエンジニアの過酷な実態をコミカルに描くスラップスティック・ストーリー、登場

これは良いラノベ。

読書の良い所って知らない世界を疑似体験できるところだと思う。

この本は、作者のSE経験をダイレクトに描いてくれていて楽しい。

変な突っかかりがなくて、スムーズに読める本。


テーマは成長。新入社員の主人公 桜坂工兵 と上司 室見立華 それぞれの成長物語。

入社初日、プログラミングを覚える為に徹夜するところとか、すごく泣ける。

新入社員のときの、あのカルチャーショックはいまでもずっと心に残っているなあ。

そういう昔を思い出させてくれる本でもあったのかも。こういう所が心のフックに引っかかって凄く楽しかったライトノベル。細かい描写が、いちいち丁寧なんだなあ。

2011年1月21日金曜日

幸福感=達成感 ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 キングスレイ・ウォード 




読了

ビジネスマン、起業した父から、自分の会社に入ってきた子供にたいして送った手紙をまとめたもの

この本に通底しているのは、父親から子供への知恵の継承。

お金や事業は物理的に継承できるものだが、

知恵や経験のような形に残らないもので大事なものは意識して伝えていかなくちゃならない。



本のスタイルは、子への親の愛情を感じることができる手紙形式の物語風実話。

著者が経験してきたことを手紙として、息子相手に送った書簡なので、血肉があり、叱咤激励の愛情がどう考えても溢れすぎているだろうという気持ちになりながら読める。

この親子の背格好やら、性格やらを想像しながら読めて、とても楽しかった。 ビジネスノウハウでありながら、家族物語でもあるところ、ノンフィクションということ。少し昔のカナダの話であり、自由な想像をしながら読める気楽さ。


「人生の目標を定め、それに向かって計画していけ」という言葉。この背景に息子に宛てた言葉という物語があるため、それが絵空事に聞こえず言葉を躍動させて自分のなかに入ってくる本。


努力、勤勉、常識、挑戦、責任、規律、仕事への取り組み、信念、勇気、他者との軋轢、

結婚、友情、経験、知識、金銭感覚、信用、努力と準備、礼儀、忍耐、勉強、失敗を受け入れる

決断、撤退すること、精神力、健康、読書、趣味、引継ぎ。

こういう実業界や人生で生きていく為に必要なものがある。ぶち当たる壁がある。

この息子がその道から外しそうになったり、悩んだり、恐怖心をもっていたり、怠惰になったりした時、

すかさず

父親として、人生の先輩として自身の経験譚と、名句の引用を込めて手紙が送られてくる。



この愛情深さがどう考えてもこの本の最大の魅力「一人の父親は百人の教師に勝る」

父親から息子への深い愛情のこもった 人格の薫陶の物語でした。

2011年1月17日月曜日

考具  アイディアを考え、企画して行動にするまでの方法論

これまで31年、生きて来ていろんな人に会う機会がありましたが、お会いしたことのある人のなかでは

最大級に憧れている方 

ほんの1時間 プラス別の日に5分間お話をさせて頂くことがあっただけですが。





「考具」は

企画の出し方の教本です。


企画を作成するために、どうやってアイディアをだしているか知っているか?

道具を使うんだ。その道具を紹介しよう。 

その名は 工具ならぬ 考具 

様々な考具が紹介されていく。その前にアイディアとはなにかを考えよう!


端的に言えば 既存の考えの組み合わせ方 に過ぎない。 (アイデアのつくり方


アイディアについては作成の為には二つ必要になる

ひとつ目は組み合わせ方をどうするか、

ふたつ目は組み合わせる為のアイディアの数は豊富にあるか。

生煮えアイディアを組み合わせて、実現可能な企画に落としていく。


ポイントとして、アイディアを思いつくときは奔放に広げて広げて考える。 

そして、企画にするとき 絞って絞って

シンプルにしていく。



二章は、アイディアの素になる情報収集の仕方の特集

カラーバス 聞き耳をたてる 気になったらメモる 実際に身体を動かして演じてみる
フォトリーディング? 現場に行き新聞記者のようにしつこく質問しまくる
身近な喩え話に置き換える 

情報収集の考具紹介

三章は、貯めたアイディアを活用する展開・展開・展開の仕方

貯蔵したアイディアは、上手く引っ張り出せなくなっているので、もう一度取り出しやすくしてあげなくてはならない。 この時のアイディアは生煮えで全然構わない。 

その為の考具として

手書きでエッセンスを抜き出したスケッチブック クソなアイディアでも書きだしてみる 30行30案で
ポスト・イット 一案 ひとつのポスト・イット アイディアは行ったり来たりするもので、生煮えのママ
ひとつのアイディアまで持っていく。ちょっとの違いでも良いから形にしておく。
マンダラート マインドマップ 連想ゲーム オズボーンのチェックリスト ブレスト

アイディアをだしまくる時は気持ちに制約はつけるな。数を重視してひとつのアイディアを3行くらいでまとめる
それを一枚に付き一アイディアにする。 これさえ守って数を沢山だし給え

四章は アイディアを企画に収束させる考具

アイディアは三章の考具を使ってできた。これをどう企画に持っていくかに役立つ考具を紹介。
企画の段階に入ったら、自分だけではなく他人に見せる物だから、オリジナリティと共に
相手にうまく伝わるか、心に響くかが大事になってくるぞ。

考えたアイディアで不要なものは捨てることを当然だと思うこと、固執することなかれ

その心構えの上で

5W1Hで条件固め 魅了させるためにはタイトル ビジュアライズ(画にしてみること これこそが企画の最終奥義) マンダラート 

そして最後に清書した 企画書 

読んだ人が頭にビジュアル化できるかどうかの 原稿をつくる 

言葉のチカラを磨くことが大事になってくる


五章は 行き詰まったときのスパイスでコラムになってる

アウトプットし続けること アイディアノートの作成 アイディアは誰かに話す 切り口を変えてみながらどんどんどんどん問いかけていく 


六章は考具紹介

インプット系考具と アウトプット系考具の紹介

終章は心構え

アイディアマンになるには、アイディアマンと宣言すること そして行動すること

行動こそが一番難しいんですよね。これが。でも殆どここが最重要点だと思います。


いい本でした。

自分の分野に生かせるように応用したい本です。日々の忙しさにかまけていると、本当に考えることというのはできなくなりますから。落ち着いて考えるという時間を作ること、その為の道具を揃えなくちゃなりませんね。鉛筆とノートと落ち着いた場所とまとまった時間、そしてやる気、と楽しさ。

なんども読み返して、血肉にできるようにするのがこの本自体が求めているゴールだと思いました。

未来工業創業者の自伝 俺は社員が決めたことは何でも採用する主義だ ばかやろう



取引先の方から紹介していただいた本。

日本一休みの長い会社未来工業 の創業者 山田昭男 の自叙伝

読んでいて楽しくなって仕方ない本。
未来工業は 創業者自身が演劇にハマりすぎて父親の会社を首になり、勘当されてから個人で立ち上げた会社。

この人にも共同創業者 清水昭八氏がいる。 彼とペアになって創業した。彼が技術を担当し、山田氏が営業を担当していった。20年で1800個の特許などの工業所有権を取得していったそうな。

清水氏の持論は、常に現場の声を聞き、なおかつ現場の声に惑わされない広い視野をもて
その為に


「常に考え続けろ」


こんなモットーで業績を上げていった。

清水氏が理念と根性を掲げたら、山田氏は人間を観ていく。それも市井の人間として見ていく。
新しい提案したらそのつど 「500円」

この500円という金額がこ憎たらしい。大金だと萎縮するかお金集めのゲームになってしまう。
周りからお金目当てだと陰口を叩かれる恐怖心も生まれちゃうだろう。
でも、500円だと気軽に新しいアイディアをだせる環境。 この絶妙なさじ加減が山田氏の
経営の真髄かもしれない。普通の人間、特別な精神力があるわけじゃない人間のやる気をどう
乗せていくか、良いものを創り上げるかそれが満ちている。

沖縄に営業事務所を営業マンが勝手に作って、それを後追いで認めるという想像だにつかない方法で出来上がったりする。

自分が社長なのに、札幌営業所所長を首になる。

わけがわからないエピソードに溢れていて、まるで講談ものを読んでいる気持ちになる。

社長がまるで会社という舞台で演劇をやっているみたい。
セクションごとにわけて、そこのセクションは、監督ですら変更の権利はない。
お金のやり取りをする銀行の窓口ですら、社長ではなく最初から事務の女性だったという任せっぷり。

社長こと監督にあるのは、その彼を任命するか解任するかの人事権のみ。
この徹底ぶりは惚れ惚れする。

どれだけ良い舞台を創るのか、それには全ての関係者が本気で取り組まなくちゃならない。
それには相手を信頼して任せちゃうことがいちばんという、なんとも凄い豪快な社長さんだったんだな。

「俺は社員が決めたことは何でも採用する主義だ。ばかやろう」

カッコ良すぎます。山田社長。

会社経営のキモはやる気をだしてもらうこと。中小企業には優秀な人材は集まるわけじゃない。

ずっと優秀じゃなかった自分が心から感じることだが、
優秀じゃないひとは、自分でなにかを決めさせてもらえる機会が本当に少ない。小学校のときから、社会人になっても、フォローしかさせてもらえない。それでどんどんとつまらなくなってしまって、もっとやる気がなくなるんだ。そして不満が溜まっていく。この生き方は面白くなく、本当に疲れちゃうのだ。

こういう負のスパイラルを、断ち切るのは難しいけれども、それをしてくれる人がいるというのが
本当の人生の先輩なのかもしれない。

そして、本を読むことは、そういった人生の先輩に会うことができる行為なんだ。

2011年1月3日月曜日

あなた自身に許可を与える 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義


20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

有名な本。2010年のベストセラーだったはず。

冒頭の5ドルがあります。2時間でこれをどれだけ増やせますか?
レモネードを売っても大した額にはならない。どういうアイディアをだして、それを実際にやるか!
そんなイノベーションと起業家スピリットを試すような課題。

これ実際にやったら楽しいだろうなあ。みんなでいろんなアイディアを振り絞ってだしてくるわけで
競争もあって、正攻法の答えじゃなかなかゴールには到達できない。
でも、実際の仕事で、こうやってアイディアをかけてやれるかっていうとどうしてできないんだろ。

自分で定めた仮の答えでは、日々のルーチンをこなすことで手一杯。アイディアを出す環境、精神状態に立っていない。自分の生活がかかってくるので、その為の勇気がでない。自分のアイディアに自信がもてない。


アイディアの問題よりも、度胸の問題なんじゃないかな。恐怖心は本当に視野を狭くさせるから。
恐怖心のおかげで火事場の馬鹿力もあるんだけど。

自分で決めたルールで自分を絞めつけてしまう。だから冒険心をもって動こう。
頭で考えると悪くない。気持ちもわくわくする。でも、行動に移すかはまた別問題。

行動に移したら楽しかった、いい思いをした という感情の蓄積をすることが大事なんじゃないか

その為になんども冒険してなんどもトライして成功と失敗を繰り返していることで

そういった事に慣れておくことが大事なんじゃないだろうか。その為に演習をして、経験を積ませるチャンスを持つことが大事だよとこの本を読んで感じた。

思考が枠にはまってしまうのは、どうしようもない。特に世間と触れ合う機会が多ければその分だけ
常識を知っている方が有利だもの。

それを飛び越えるような考えや行動をするのは難しいです。だからこそ、読書のような非日常経験を文章上で

経験するのは良いことだと思う。それがこういう自己啓発書を読む意義だと思っている。

この本のエッセンスは勇気を振り絞って自分の信じた道を行くと楽しい事ができる。


前向きになるためには、当事者意識をもつこと

自分で自分の人生を動かしているというのはとても心地いい。どんなに貧しくても。


あとは、体調管理 精神状態 が良好でいられる場所にいること


仕事場にいることが苦しいと自分の人生も本当に苦しくなって困ってしまった経験から。



カラフルを読んで


カラフル (フォア文庫) 森絵都 (もり えと)

映画 Colorful 公式ホームページ アニメ映画にもなった作品

少年少女向けの青春ストーリー
それも、商業ベースに乗っているライトノベルとは違う児童文学。

なんというか、切なくなるし、あたまを 殴られるような衝撃が走る作品。

プロの業が詰まっていて感動作 プラス 児童文学のライトさも失っていない。

子供時分に出会っていても、大人になってからでも、両方から読める作品。



あらすじは、

死んだはずの 「ぼく」が 当選しました プラプラという名前の天使の言葉で、

罪を償うため 現世に舞い戻らされた。本当はこのまま寝ていたかったのに。


ゴールは「失った記憶を思い出し、「「ぼく」」が犯した罪を「「ぼく」」が自覚したとき」

別の自殺した少年「小林真」のなかに仮にホームステイして修行して

「ぼく」が前世で犯した罪を思い出せ という修行を積むという お話。

その「ぼく」がホームステイしている真は本当に冴えない人間で。

好きな女の子が「援助交際」しているところを見ちゃうし、家族関係はめちゃめちゃだし。

学校でも浮いている。

「ぼく」は ホームステイしている「小林真」の人生が嫌いで。

でも、

その人生が好きになっちゃったら。ふたつの人生を生きることに。

本当の自分てどこ? 

そんな内容でした。いい話だなあ

11歳のバフェット

11歳のバフェットが教えてくれる「経済」の授業

28歳貯金ゼロから考えるお金のことの田口智隆さんの著書二冊目

お金のことで悩まないで済むようなストレスフリーを作りましょうというコンセプトで書かれた本の第二弾

お金ってなに?信用だ。日本政府の信用だ。個人の場合もそう。お金を稼ぐよりも
人間として信用を稼ごう。そうすれば周りが信用してくれる。信頼してくれて、チャンスをくれる。

あと、知っていてもできないこと。P76の投資で儲けたお金は再投資に回すこと
これがなかなか厳しいんだ。理解はしている。でも、手元に配当計算書がきたとき
ちょっとお金が困っていると、やっぱり現金化したくなる。そこを自制しないと複利のメリットは享受できないです。

節税のために自分で確定申告しよう。今作は、とても真っ当。だから面白いかと言われれば、
微妙だろうけれど、為になる。手間を惜しまないで、

きちんと地道なお金の計算をサボらないでやることが大事なんだ


確定申告がわからなければ、税務署にいけば、税理士さんが待機しているので
その人達が親切丁寧に教えてくれるので、足をきちんと運ぼう。

きちんと電卓を叩いて投資はしましょう!!!

そういう当たり前のことを当たり前にやることが重要です。投資というものは!!

2011年1月2日日曜日

稲盛和夫のガキの自叙伝

稲盛和夫の自伝 私の履歴書を加筆修正した話




まだ現役バリバリのひと 

JALの再建をやっていて、叩かれながらもやってるひと。

京都サンガFCがどんなに悪くても見捨てない不思議なパトロンの怖いおっさん。

経営手法とか生き方がスピリチュアルでちょっと朦朧してるんじゃないかと勝手に判断してた。




この自叙伝を読み、人生は壮絶。ただ単純に哲学的なきれいな事を言っているひとじゃなかった。

鹿児島で生まれ、子供のころ結核を患い、なかなか目が出なかった学生時代

その中で、人生でいちばん大事だといった高校時代「紙行商の仕事」を素人ながら回したこと。

戦争で家を失って、生活の糧を失ったなかで、やってきた経験からの覚悟や人間への理解は

どれだけの人がその深さまで考えられるのだろうか。自分には想像もつかない深さだ。

その後の躍動振りも戦後日本復興時代の創業期の人間にしかない熱さ。

あと、後先は考えているんだろうけれども、最後のところで命を張れる度胸の良さというものも。


人生前半は、人の縁でどうにか引っ張ってこられたことにすごく感謝している。

中盤の松風工業、京セラ創設時代は、技術者としての実力を発揮していった時代。

セラミックを使った発明や、創業期の問題、技術的挑戦。

経営手法は苛烈だ。できるまでやるということを徹底している。退却することを良しとしない。

開発現場では、泣き尽すまで働く社員を作る。自燃性の人間という。

自分の為や周りの家族や友人の為には自燃性の人間には人はなれる。

でも、会社の為にここまで頑張れる社員を育て上げるのは半端ない器量の持ち主としか考えようがない。

宗教的と言われるこの手法。成果がでて、酔っていれば、これほどの幸せはないんだと思う。

人生後半は、企業の吸収合併したり、DDIの挑戦したりと、誰かに何かを命令してやらせる場面が増えてくる。

最初は救われたひとが後半はひとを救っていくことを繰り返して行っている。


そういう人なんだろうな。得度したときの托鉢の修行で、おばあさんから100円もらったことを

感謝している姿は、稲盛和夫の伝説をどんどんと心のなかで膨らませてしまい、

勝手に個々の稲盛和夫像を作りそれを目指す自分たちという図式になる。

膨らみまくった理想の妄想を受け入れてくれる度量を稲盛和夫に求めてしまう。

そして、死んだあとは、伝説で目標の経営者として、こころのどこかでずっと神として生き続けるんだろう。

永遠に生き続ける方法て、自分を捨てなくちゃダメという

利他の精神というものをそうやって体現していっているんだと思う人。

2011年1月1日土曜日

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法。橘玲

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法




読了。 
基本的な思想は、ダーウィニズム。 
進化論の枠組で、物事を語って行く。 

そこに、ベッカー教授の人的資源とか、リカードの比較優位、ここ30年位の流行をごっちゃ煮にして、 

結局は、成功するかしないかは、あたまの出来次第さ。それは、遺伝で決まっているものさ。政治的には不都合な事実だが、科学的には正しいのさ。統計を取るとね。 
どうせなら、頭よくなれないなら、好きな分野でチャレンジしてみたらどうかな。 
セグメントを細かくみてさ。 
マンガなら、少年誌ではなくて青年誌のそれ又、マニアックな一番に一番に好きな分野でやること、そこで一番の評判を重ねること、そのニッチな分野での評判が、仕事に結びつけばラッキーだし、それには仕組みを考えなくちゃいけない。 
でも、仕事に結びつかなくても、評価されること、他人から承認されることはすごく嬉しいよ。生きる糧になる。 
グローバル化して、仕事はマニュアル化して、誰でもできて褒められもしない仕事が増えていくよ。でも、好きな分野で真摯になにかやっていれば、そこは、評価と善意に溢れた場所になるよ。 

この本の全体の印象 
宿輪先生の高校の同級生らしい野村総研に勤めている作家、翻訳家の山形浩生を思い出した。

経営はロマンだ! エスタブリッシュメント経営者 小倉昌男

経営はロマンだ! 私の履歴書・小倉昌男





日経新聞の最終面に連載されている私の履歴書をまとめた自伝

小倉昌男氏は2005年に亡くなったんだ。。。

この人の作った宅急便というサービスは散々お世話になってる。

それを作ったひとはもう生きていないのか。

諸行無常。人生はあっという間だ。



運輸省、郵政省と対立までに展開したクロネコヤマトの宅急便、

叩き上げのイメージから反して

生い立ちは結構良い所で育ってきた戦前戦中の日本のエリート教育を受けてきた人。

ジェントルマン教育を受け、けっこう憧れる生き方をしている。

ひねたところがなく純粋に成長された方だったのか。

昔なので労働争議で自宅襲撃されたりする荒っぽさの空気を吸ってもいる。

そして、戦争に駆りだされてもいる。戦争てもんが、この人たちの世代にどんな影響を与えたのかは

わからない。でも、想像するだにきついもんだったんだと思う。

その後、若くして結核に倒れる。恋仲になった女性との関係を父親に引き離されている。

それを自伝3ページしか必要としない人生て。。。

その後、ヤマト運輸で、事業の失敗を淡々と話す。自分のミスを語り、それを挽回した方法を

語る。殆ど文章は熱くならない。

起こった出来事、当時考えていたことを語っていく。

事柄にたいしての自分の評価と 失敗を上げていく。

この落ち着きっぷりは天性のものか。こういう客観視できる人間になりたい。

晩年の障害者支援の団体を創るところが一番熱がこもっているのは、

執筆当時、現在進行形で展開していたことだからだろう。

福祉の分野では若手と自分自身を評されていて少し寂しくなった。

一流たちの修行時代 読了

一流たちの修行時代


取引先の方から面白いと紹介して貸していただいた本。


現在活躍している人たちの修行時代をまとめてインタビューした本

ファーストリテイリング 柳井正
伊那食品工業 塚越 寛
壱番屋 宗次 徳二
大分トリニータ 溝畑宏
日本画家 千住 博
クレイジーケンバンド 横山剣
千葉工業大学 古田貴之
すし善 嶋宮 勤
山さき 山崎美香
佐藤繊維 佐藤正樹
ビジネスコンサルタント 大久保政彦
一休 森正文
イデアインターナショナル 橋本雅治
エルメス 齋藤峰明
リッツカールトン 高野登



こういう本の利点は、自分の知らなかった業界の話を聞けること。

料理の山崎美香や すし善の嶋宮勤 など 知らない人の生き様を知ることができる。



でも、このインタビュー集では本当にその人のことは、薄くしかわからないんだ。たった10ページのインタビューじゃ。

それに、語られているこれらの昔ばなしがどれだけ書き換えられているかもわからない。


でも、自分たちより早く生まれてきた人たちの生き様や生きてきた道のりは、

いま生きていかなくちゃならない自分たちにとって少しでも参考になると思う。




壱番屋の宗次徳二などは、生まれてすぐに養護施設で、その後養子として引き取られて生きていく

イデアインターナショナルの橋本雅治は家業の旅館の倒産処理をしてきたこと

全てが波乱万丈で心に染み入る。

こうやって、他人の人生の追体験こそが 

生きていく為の 無意識な指針をみつけることにつながるんじゃないだろうか。

オススメは、写真の顔。独特の顔をしているひとばかり。歳をとるとそれぞれ個性はみんな出てくる

けれど、こういう楽しい顔をたくさんみるのは心踊ります。

人生が変わる!夢・実現力 読了






美崎栄一郎さんの主催する「築地朝食会」2010年10月10日に参加した際にお話をする機会を頂いた。 

とても丁寧な方だった。そして律儀な方だった。そしてどこか癖のある部分がある方という印象。 

本のメインテーマは最初に書かれている。「アクセル全開にして頑張っていれば、必ず誰かが助けてくれる」 

これがこの本の趣旨 

そして、その情熱こそが人々との繋がりをうみ、キーパーソンとなる人との関係を作る。 



自分の思うに、どんな人でも、銭換算だけで商売をしているわけではなく、 

多くのひとが語るように大人は若い人を育てたいと思っている。 

そして多くの若い人がそのおかげで仕事や機会を与えられて成長していっているのだ。 

その循環は人間社会の本能といってもいいと思う。 

成長てなに?と考え始めた。 

Wikipediaで調べたこと。 

2005年、28歳で民主党から鳥取一区で出馬している。 対抗はゲルこと石破茂  

早川氏は落選をしてしまうのだが、なぜ早川氏を鳥取一区に送り込んだのだろう。 

早川氏は民主党羽田さんの元で議員秘書をしていたという。 

そして、石破さんは93年に自民党を離党し、97年復党まで新進党に在籍していたのだ。 

そもそも石破さんは羽田グループの一員で、羽田さんと一緒に自民党を飛び出した人だ。 


羽田さんはかつての仲間であり農政と軍事で実績を積み上げていっていた石破氏のもとに 

現在の弟子である早川氏を送り込んだわけだ。 

勉強してこいという意味なのか、自分の弟子同士を戦わせるということを考えたのは 

なぜだったんだろうか。 

その時の羽田さんの真意がとても気になった。 

この負け戦に戦うという事が、その不合理を受け入れることが成長させる機会だと思ったのか。 

その辺は内部の人間にしかわからず、また言葉でできないものが流れていたのかもしれない。 

成長というのはとても個人的なもので、体系化することはとても難しいのだと言う事。そして 

そこには人間同士が関わり合わないと生まれないものをベースとしている事を考えさせてくれた。

ガラクタを捨てれば自分が見える




友人から頂いた本。ありがとうございました。すごく参考になった本。 
これを読んでから部屋の掃除にとりかかりました。 

要らない物が風水でいう気の流れを閉じ込めて悪い影響を及ぼすという内容 
オカルトチックだが、単純に部屋掃除をするときにモチベーションが必要だろう 
そして、取っておくか捨てるか悩むものを決めるのは何気に苦労がかかる 
そこを運気が悪くなるよという言葉で一押ししてくれるのだ。 

部屋を片付ける意義ってそもそもなによ? 

自分の部屋が綺麗だったときと、汚かったときの精神状態を見て見なよ 
どっちのほうが気持ちいい。溌剌としている。きれいな時。それが答えじゃない? 

ものに執着していると余計な気をつかうし、出来る限り身軽に生きていこうという指南書 
それは心のあり方だから目に見えないモノ。だから眼に見える部屋の掃除や整理整頓で 
実行しよう!? 

そしてその行為自体がもたらす効用は自分にとってなにが必要か必要でないかを見極めることにも繋がる。 

どちらかというと、自分はものを捨てるタイプの人間。でも、まわりを説得するのに口下手でうまくできない人間。そういう人間にとっては 
「ガラクタをとって置いておくとエネルギーの流れが悪くなって元気がなくなるよ」 
この論旨は自分の考えに沿っていてとてもありがたい本なのだ。 

そして、ガラクタを残しておくのはなぜ? 

それは恐怖心から。あとで必要になるかもしれないから。つまりは未来にたいしての保険なのだ。 
その恐怖心はある程度なら必要なのだが、それが度を越すと身動きがとれなくなってしまう。 
だからその恐怖心をどう克服するか。それがこの本の大事なテーマでもある。 
その思想を形に表すことに掃除、整理整頓という方法をとっているのだ。

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