山岡荘八×横山光輝 という黄金コンビの漫画
横山光輝の超大河漫画。長いし、漫画の絵柄はいつもの変わらず横山光輝。三国志の戦国時代版と言っていい作品。 文庫本サイズ600ページ暑さ4cmが8冊
この長さで、途中はダレる。仕方ない。
徳川家康を中心に回っているので、側近がなんの前触れもなく変わっていくので、読むときは事前に知ってなくちゃならない。この分厚い本を読む人はそんな基礎情報は知っていて当然だが。
松平広忠(家康の父)の時から、家康が死ぬまでが物語。
この漫画いいところは、
徳川家臣団の忠義心と強力なライバルたちとの戦い。
人質時代で三河を今川義元にかすめ取られたときの家臣団の
屈辱的でありながら耐え忍ぶ三河武士家臣団の忠義
耐える人間、忠義に殉じる人間を描かせたら横山光輝は最高の漫画家だと思う。
この漫画の白眉は5巻、6巻
信長が死んでから豊臣秀吉と徳川家康の政治的な駆け引きのやりとりは痺れた。
どちらも将棋のように相手の意図を読みつつ戦争したり、同盟を結んだりと手を打っていく様、
家康の重臣だった石川数正、それの意図を組む本多作左衛門など、家臣団が活躍する。
徳川家臣団の忠義心と家康の侠気で対抗する家康に対して、
人とは思えないほど人間の心理機微をついて政治的に家康を支配下に治めようととする秀吉。こんな怖い秀吉は初めてみた。この秀吉の描き方は三国志の曹操などよりも怖い
最高の魔物だった。
その後だらけるが、関ヶ原以後、大久保長安と大久保忠隣の改易など、家臣団の権力闘争などをきちんと書いて(いきなり大阪の冬の陣まで飛ばずに)
伊達政宗との政治的な戦いを描きつつも、国家を平和に導く偉業を成し遂げる。
この作品のライバルたちが魅力的だった。徳川家康は正義の味方として描かれるのに対して、ライバルはクセが強く、戦いを挑んでくる。武田信玄、織田信長、豊臣秀吉、伊達政宗。
横山三国志を読める人は読み切れる大河漫画。ただ読み終えるのは一苦労する漫画・
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