2015年1月14日水曜日

時代小説でコメディというのはあまり読んだことない。 のぼうの城



舞台は秀吉の小田原征伐時の不落の城 忍城

成田家の当主から家老まで説明する序盤さえ突破できればスラスラと読める。

序盤はどうもつっかかる。家老の名前をズラズラ書かれると、知らない登場人物ばかりがでてきて混乱してしまった。

物語が進むにつれて、登場人物が忍城側は、のぼう、丹波、靭負、和泉、甲斐姫

豊臣秀吉側が、石田三成、大谷吉継、長束正家。 



石田三成30歳(豊臣家奉行)と成田長親45歳(忍城城代)

という年齢差を考えると面白かった。

秀吉53歳

石田三成は若さが魅力的。

同期の大谷吉継、長束正家と共に埼玉県行田市の忍城攻略の命令を受ける。

ここで手柄上げておきたかったのだろうな、石田三成は。

その焦り具合が滲み出てくる。


のぼう様が45歳というのは信じられない。

この歳ででくのぼうと呼ばれていたのか。本当にダメな人間じゃないか。

ダメな人間たちがエリート集団に勝つという物語は単純に楽しい。



最後のシーンまでのぼう様の心理は描かれなかったな。

最後に田畑を元に戻してくれというシーンだけのぼうの気持ちが出ていた。

あとは推測でみんながのぼうを見ていた。

のぼうというブラックホールに魅せられたみんなのお話。


面白い小説。時代小説なんだけれども、コメディで真面目くさってなくてよかった。







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