「宝塚生い立ちの記」
小林一三 宝塚歌劇団について、1955年に語っている文
まさに、女性アイドルグループの先駆者たる存在
立ち上がりは、色んなアイドルグループのように、宝塚歌劇団の記念すべき初公演は
きちんとした劇場でもない、仮設の宝塚の温泉街のプールを改造したもの
そして、あまり高尚にならない、温泉街の余興となるものとして発足
なかなか目が出なかったが、大阪毎日新聞の年末の催し物として採用されて世間に認知
日本には、ほとんど歌劇が根付かなかった時代、愛らしい少女たちで、少年少女たちを
歌劇の趣味を持ってもらい、それでどんどんと高尚な方に進んでいったらいいじゃないか
坪内逍遥は、
いきなり大オペラ団を聞くよりも、これくらい軽い子どもたちに受けるものを広めるのはいいんじゃないかという評価
まさにいまのアイドルグループそのものだ。
そして、設立40年、卒業生は2000人、そのなかで芸能の世界に残ったのは37人
ほぼ家庭の人間になっている。
なぜかというと、13歳14歳で歌劇団に入学してくるので、だいたい18、19で
おおよその素質がわかる。。ここまでで物にならないことがわかるのでどんどんと退団していく。
ももクロの川上マネージャーの20歳までにアイドルはヒットしなければならないというのと
とても似通っている考えだなとおもう。
この宝塚生い立ちの記という文章は、面白く、小林一三の女性観、やせっぽちより健康美
一番に秀でるのは男、だが男は不器用で、こういった一体感溢れて揃えられるのは器用な女性のほうがいい。
恋愛結婚ははじめはよくてもあとが悪くなるので、お見合い結婚がいい。
歌舞伎の女形のように宝塚の男役は、女がやるほうがいい。
女性美を一番知っているのが男ならば、男性美を一番知っているのは女だという。
この辺は雑談だったが、
一番最後の、歌舞伎役者は家の芸であり、一代で成り立つ物ではなく、数代かけて玄人、名優になれる。
その点、俳優はその人だけの才能でなる。だから宝塚はどんな名優が生まれても素人くささは抜けない。
だけれど、そこが宝塚の特色で、一般大衆へうけるものがある、宝塚の生命線はそこにあると思う。
まさにアイドルグループを創設したんだなとこの文章は読んで感じさせてくれる。
あと、1955年という時代から、多くの俳優が空襲で亡くなったことを話していた。
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