2011年7月12日火曜日

図説女子高制服百科 制服イラスト集




なにかを網羅する事は、選挙活動に近いな。
政治家は、地域の有権者を歩いて地道にコンタクトをとっていく。

高校まではローカルなもの。
仙台の学校に青森の人はそうやたらめったら通学しない。
なので、制服図鑑を作ろうとしたら、その地域をとことん歩き回らないとならないだろうと想像しながら読んだ。
その地域での学校の立場や地位も紹介されているので、各地方を調査するのは手間がかかりそうだ。
藤女子高等学校 (札幌) 地方の学校はどうやって調べたんだろうか。



残念ながらこの本は、すべてを網羅しているわけでもないみたいだ。
載っている学校がどういったコンセプトで選択されたかはわからないし明示されていない。


服に関する図鑑は写真じゃなくイラストがいい。イラストのほうが情報量が少なくて閲覧しやすい。
光や色合いを絵で調節できるので、より洗練されてみえる。そのかわり奥行きがなくてイメージが変わったりもする。



制服の魅力の一つは、100年間の洋装が生きた形で残っていること。


森英恵など有名デザイナーの制服は、バブルの雰囲気を漂わせてくれる。
いまの主流はアパレル企業と協同で制服を作る
昔ながらの制服は、セーラー服が多い。セーラー服を着るのは伝統校の証拠ぽい。
生徒が投票して制服を選ぶととてもベーシックでコンサバティブな紺ブレザー、スカートになる。
生徒は制服は引き継ぐものだから、と考えているのかな?

ただでさえ、洋服は流行でどんどんと消え去るのに、制服には数十年単位でデザインが残っている。

それは本当にすごいことだと思う。博物館に入っているのではなく、実際に使用されている。毎日着られている。

セーター服の起源も、イギリス海軍の軍服から20世紀初頭に子供服として世界的に流行したのを、福岡女学院が1921年に導入したことがきっかけらしい。



制服のイラストの脇に学校紹介が載っている。


倒産したりした学校もあり、競争が激しい学校法人の運営も垣間見える。
経営が厳しくなると、起死回生として制服を変えたり、学校名を変えたりする。学習環境の改善などを図ったりしている。
甘い経営はとてもじゃないが出来ないみたいだ。


そして大手の聖心女子グループや大妻女子グループが地方に乗り込んでくるのを迎え撃つ地元女子高。
解説文には、OGが紹介されていて、この有名人はこの名門校出身だったのか!と驚くところも多かった。
高校の校風が載っており、友人の、ああこの性格だったからこの高校だったのか、も透けてみえるところもある。




絵師は、上手いひともいれば、頭身がおかしいひともいて玉石混交。


そして、この本は図書館で借りられた。置いていないと思ったが、リクエストしたら2weekで来た。図書館てすごい便利。

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