2011年11月17日木曜日
比べない生き方 望めど欲せず、こだわらない。生き方
人生がつらい それは 他人 や なにか と比べて生きているからです。
理想的には、欲を失くすこと、因われをなくすこと それはとても難しい。
それではどうしようかという本でした。
失敗を人のせいにすれば気持ちは楽になります。しかし、そういう人はイヤな人です。
嫌な人からは人が逃げていきます。そうするともっと苦しくなってしまいます。
それを払拭しようと逆転を狙い失敗し自信がなくなり、今度は自分で自分を責めるようになります。
この他責と自責のループで精神を壊して仕舞います。
ひとは社会のなかでいきていかざるえない生き物です。社会で居場所がないと苦しくてたまらない。
求めて求めて得られない苦しみで死ぬことすら考えてしまう。
そのなかで、全ては自分に与えられた課題なのではないかと考えたそうです。
そして、すべて比べることを止めたそうです。自分自身と比べることも他人と比べることも。
仮にタバコを禁煙しようと決めたとします。 おとといはできたけれど、昨日は吸ってしまった。おれは駄目だと思うのではなくて、 禁煙とは一生するものだから、今日はできた、明日はできないかもしれないが、一生禁煙する努力を続けると 心に決めたそうです。 一生諦めなければ実現できるという言葉を実地されている方、これが諦めなければ実現できることの本質なのだと感動しました。
一度や二度の失敗でイヤになって諦めるのではなく、一生涯かけてやり遂げる覚悟。
すごい考えかたの転換だと思います。オールオアナッシングでは失敗した際、放り投げて仕舞いがちです。一生涯やるならば、放り投げることはしない。
欲を捨てることはできませんが、それに振り回されることは出来る限り減らさなくてはなりません。
欲をもった自分自身を受け入れ認めてやること。欲を捨て去ることはできませんが、
それに向かっている姿勢こそが欲を捨て去る行為だと言います。
比べることは、物足りないということを意識させます。 でも、企業で働く自分たちは、比べないで生きていくことはとても難しいことです。
その矛盾を解決したのは、孔子の修養して徳をつみ、この世を押さえていく考えかたと 老子の無為自然 ありのままでいる という考えかたです。
うまくいっているときは、修養する論語的考えかたで自らを高める、うまく行かないときは老荘思想で、足るを知る。
そのふたつを使い分けるそうです。
それと「望めど欲せず、こだわらず」
目標や志は孔子的思想で高く掲げる。 そしてその理想に向かって頑張る。しかし、結果については老荘思想でこだわらない。うまくいっても喜ばず、失敗しても落ち込まず。
目標のために最大限努力する、それでも結果にはこだわらない。 すごい考えかただと思います。
志と欲の違いとは 志は ある方向に目指す信念だから、手にはいるかどうかは関係ない。
欲は、手に入ったら嬉しい、手に入らなかったら哀しいというもので、一喜一憂するものだということです。
望むが、欲せず、結果にはこだわらない。 これならば、現実的な比べない生き方ができると説いてます。
新書で、タイトルからして、あまり期待はしていない本でしたが、だれにでも適用できるひとつの人生哲学を創りだしてしまってます。
この本は本当に読めてよかったです。
はだかの自分を見せられる人ほどカッコイイ。
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