H&Mなどと同じスウェーデン企業。(売上はドイツが最大)
SPA業態 小売店が製造をもつ。
この本は前半がスウェーデンの歴史とIKEAの成長の歴史を書く。後半がIKEAの成功した理由が書かれている。
白眉は前半。もっていた北欧スウェーデンのイメージを見事にぶっこわして最貧国とナチと戦後の工業化という歴史を感じさせてくれる。ドイツ人の書いた本なので、日本人からみた印象とはだいぶ違うところに焦点が当てられていて満足した本だった。
スウェーデンとは、
19世紀の欧州最貧国
アメリカに人口流出していた。
この国は、国中がアルコール依存症患者で溢れてしまった。
その中で、1910年代に社会主義政党が政権を握る。
福祉政策を進める。またアルコール依存症追放運動も始まった。
そして、50年代に社会主義の理想郷として名声をもつ。
70年のオイルショックでダメになる。
90年代にクローネ危機
00年代に再度脚光
政治的に平等が進められた流れで
郊外都市の発達
安価なものが発達
そこで誰でも使える家具や洋服が求められ発達していった。
スウェーデン人とは自分たちを、美を生み出すものだと思っていない。ただ、何もないところに流れてきた美を集めているうちに、それがローカル的なものではなくグローバル的な普遍性を帯びてしまったという。
イケアの本だった。
スウェーデン郊外から出発
パクリ上等精神。 東側のポーランドから家具の密輸。
スウェーデンイメージを大事にする
家長制度、家族的経営をモットーとする。
メディアのPRが上手い。
「俺はダメだ。不安だ。なぜ決断ができない。何千回として不安感に襲われる」創業者カンプラード。世界第六位の富豪にして世界一のケチの名声。自由と平等のイメージを持ちながら、ナチス賛美の極右出身。世界中のデザインを生みながらデザインを不要という。北欧イメージを持ちながら、タックスヘイブンを駆使する秘密裏の団体。面白い伝記だった。
http://cruel.org/economist/ikea.html ここにイケアの節税方式が書かれているが、内情は未だにわからないという。
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