2011年9月28日水曜日
僕の妹は漢字が読める 読了 日本語は危機に陥っているという想像させる話なのかも。
23世紀の小説内の作品の文章が酷いというので読んだ。
「おにいちゃんのあかちゃんうみたい」 2060年に発売された小説が大ヒットし、以後の日本現代文学では萌えが主流になった。
たった一冊の本により、日本社会はどんどんと萌えへ先鋭化していき、漢字を使わず、二次元の首相が統治する世界へとなっていった。 漢字は古語として、一部の古文学愛好者しか読めない文字になっている。
テーマは日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で http://yasu0312.blogspot.com/2011/07/blog-post_22.html
水村香苗が言っていた明治の文豪たちに連なる作家をだせなくなった日本人作家たちと近いのかも。
タイムトラベルを生み出せるスーパーな科学力を持っている社会でありながら、文学者は記号で文章を書くことに戻ってしまった社会。でも、23世紀になっても話し言葉は明治以降変わっていない。言文不一致運動が起こった世界だ。どんな情熱が再度言文不一致にさせたのか。日本国民全体の義妹への愛ゆえにか。。
話の筋道は知らぬ間にタイムトラベルものになり、義妹モノになり、実は過去に行った時に成したことが未来を決定づけたという話になる。
文学の正統派とは、主流派とは、言葉の質で決まる部分よりも時の流れが決めているだけじゃないのか?というのがメインで言いたいことだと感じた。
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