なぜか、一巻で打ち切り?になってしまったが。
一人一人の人間模様が素晴らしい漫画だった。
人間は生きていくために、成功体験や失敗経験を通じてあることに対して「思い込み」や「こうあるべき」という感情をいだくようになる。
それ自体、そのひとを彩ってきた魅力でもあり、個性でもある。
そこをしっかりと描いてくれるので、登場人物である患者と呼ばれる人たちが生き生きとした
ひとりの人間として描かれている。
その人々が、なにかのきっかけで(娘の死や事業の失敗、疲労、気負い過ぎ等)
ちょっとバランスを崩してしまったことで。
そういう普通の人々が上手く人生ができなくなり思い悩んで、行動できなくなったり自分自身への嫌悪感、深い落ち込みをもってしまった。
そのなかで、多くのひとが「精神科」に通院は恥だ、行けない、胡散臭い、自分は病気ではない、などとはじめは拒否反応を示す。
それぞれ何かしらのきっかけで美人先生と出会う。
この主人公の美人先生は、診察の場でそのうまくできなかった部分にきちんと向き合って、
生きていく上で、そういうことも起こりうることをきちんと説明してくれる。
それだけではなく、そういう気持ちになることを「理解し共感」してくれる。
機械的に捌くのではなく、人間として向き合ってくれる姿。
そして誰にでも平等に、心を揺れ動かさずに、親切心と他人への愛情をもって接していく美人精神科医
その浮世離れした感じがこの漫画の魅力だった。
でもたしかに普通の人が悩みに落ち込む→先生にあう→いやされる→少しずつ人生を前に進めていくことを決める。
これが続くので、長期連載は厳しかったのかも。
ある程度、こころの病に対しての認知度が上がった今、ひとつの作品としての役目は終わったが、漫画としては
この千鳥先生の美人度とその優しさ、柳のような芯の強さ、めちゃくちゃ魅力的。
それが2014年現在でこの漫画を読む事の楽しみかもしれない。
http://d.hatena.ne.jp/KenAkamatsu/20121020/p1
Jコミで無料公開されているみたいだ。
漫画古書への愛を爆発させている金魚屋古書店
を描く芳崎せいむ
この偏愛すぎる漫画を説明する漫画も知らない漫画との出会いを色々と得る事ができる良い漫画
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