2014年8月11日月曜日

百合漫画 乙女ケーキ 表の感情の裏の相手の本音を垣間見て自分の感情を知り、そして表面は何も変わらず



乙女ケーキ
思春期の女の子の気持ちの動きを描いた短編集
百合姫という一迅社という出版社
でも単純なゆりゆりな漫画じゃない。

思春期の女の子になったことはないので、わからない。
だから、物語を通じて疑似体験しかできない。
物語の役割は、むしろこの疑似体験にあるとも思う。
河合隼雄が青年期のクライシスを語るとき、よく少女漫画で表現されているもの
これが思春期の女の子を観察する上で(感情上)役立つと。


乙女ケーキは女の子が女の子を好きという話が10編ほど集めたもの。
よくいう友情以上恋愛未満という王道ではなく、
私は好き、あなたが私を好きだと言う。そしてそれは偽装でもあり、自分を守る自意識のためにうまれたものだったりする。
その安全な繭のなかで生きることを望むための手段。
それをお互いわかり、お互いの騙し合いっていることを受け入れてもいる。
その上でその大事な親友、女の子の友情の濃い話を描く。そこには好きな男性の姿や
それに対する嫉妬やそれを隠しながら日常を生きる姿

少女漫画は比較的短いものだけれど、特にこれは短くたった10ページでまとめ上げる。

この超短編で感情のレベルがめちゃ深いところを表現するので、こんががるところも出てくるけれど
百合漫画の傑作(声優の佐倉綾音が言ってた)というのは本当だった。

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