2010年12月20日月曜日
復活した武将 立花宗茂
立花道雪の娘 誾千代の婿で 高橋紹運の長男
大友家の重臣 のちに筑前柳河の大名になる人生。
大内家支配下 のち大友支配下に入った秋月氏の反乱が
ここまで大きな存在感を持っていたのかというのが読後の感覚だった
秋月氏 秋月氏高鍋藩に移封となり、上杉鷹山を輩出している。
戦争の間に入る寸劇はちょっと恥ずかしくなってくるかもしれない。
童門冬二の本はへんに説教臭いところがある。
上巻は 関ヶ原に西軍に付き、負けて浪人生活をしているところから始まり
そこから時間を遡って幼少期から父高橋紹運戦死、豊臣の九州征伐まで。
鎮西一なり と秀吉から評されるところまで。
立花宗茂の一生の流れを知れることができるので歴史小説は読んでて楽しい。
下巻は
立花宗茂が13万石を手に入れ、
その後、関ヶ原の戦いで敗れ、
その後に復権するまでの軌跡を歴史小説で書いている
関ヶ原の戦いあとの征夷大将軍になりかけの徳川時代が舞台。
戦後のまだ緊張した状態は残っていて、加藤清正との所に居候したり
江戸の町でお伽衆として秀忠に仕えていたことも書かれている。
この愉快で忠義ものの集まる元大名の立花家が織り成すホームドラマになっていく。
それが大友家の重臣だった立花家 の勇将 由布 惟信 だったり小野 鎮幸だったりするのが
笑えましい。
本多正信に就職斡旋してもらったり、
忠義一徹で、城を失ったのに、
最後にはその忠義一徹が評価されて
関ヶ原後、領地没収から15年経って、旧領、柳川に復帰したというとても面白い経歴を経た人間。
本当、ひとはなにがどう作用するのか、本当にわからないということを教えてくれる。
立花宗茂の頑固さは筋金入りだ。忠義という倫理観がめちゃくちゃつよい。
そういう固い人間というものを触れるのも当時の人達も悪くない気持ちになったんだろうなあ。
裏切り者ばかりの世の中には清涼感あふれる存在だったのかもしれないな。
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