2012年11月6日火曜日
流行はわからないけれど、それぞれの会社のターニングポイントの出来事はわかる
なぜ流行っているのだろう。
そんな根源的な疑問には答えてくれないけれど(そんな本はない)、、会社ドキュメンタリーの読み物としてけっこう楽しかった。
WBSやテレ東のガイアの夜明けやカンブリア宮殿を見ている時と同じ感覚
成功した企業が振り返って、どういう歩みをしているかを書いているから、ターニングポイントが
いつだったか、それが明確にわかるように書かれている。
ケーズデンキでは、二番手戦略だったりがんばらない経営が決め手だったりするというところは
自分の会社や事業には置き換えては読めない。それよりも、北関東での安売り合戦に勝ち残って
東北の(潰れかけていて助けを求めていた)よつば電機を買収をする件は、時代小説を読んでいるよう。胸が踊った。
金の蔵だって、2000年のドミナント戦略で、都心の好立地に複数店舗だしまくるという業界からは反対の戦略をとったところがこの話のクライマックス。そこの選択したこころの動きまでは書いていないが、そのギャンブルに勝ったことがいまの隆盛をもたらしている
JINSは、社長がフラフラと色んなことに手をだしては成功しつつも大成功までいかなかったのが、韓国のメガネと出会って、メガネが安く売れるのだと業態を変更するところが面白かった。
zoffのほうが、原宿http://www.zoff.co.jp/shop/3/ にショップを作って人気が高かったのに、
あっという間に抜き去っていく勢いの良さ ZOFF売上58億円 JINS122億円 (2012年度)
一番印象的なのが、ABCクッキングスタジオ
ここは知らなかったが、面白い会社だ。女の子が料理している姿ほど、華やかなものはない!
たしかに。それ以上のものはない。そんな業態に落ち着くのも行き当たりばったりだったり、
料理教室のしごと自体も行き当たりで決まっていったのが、どういう経緯からこういう業態に
なっていったのかが一番読んでいてイメージできた。大宮ロフトに導入されたところがこの会社の
ターニングポイントだった。そこに導入されてからは、大きく成長していった。そこのポイントまで
苦労の連続だった。この章は一緒に社長と苦労した気分になった。
カーブスはアメリカからフランチャイズを導入するまでがひとつの物語。そこからは優秀な経営者が
うまく切り盛りしていった印象だ。
ABC-MARTは、会社が自主製造企画に乗り出しSPA化に動き出した所がターニングポイント
いまではSPAはどこにでもあるが、靴のSPAに踏み切ったところがルビコンの決断だった。
ファッション業界や小売業界に勤めているのでわかるが、ほんとうに売り場にでないと情報
というのは入ってこない。この会社は、社長以下すべての本社社員も売り場にたつという
稀有な会社。多くの会社で売り場に行け、売り場こそ正解があると言われるけれど、社長が
来てることは見たことがない。そんななか、販売員から社長まで上り詰めて、それでも
売り場に立つABCーMARTは、ベンチマークになるような会社だ。
六社の経営ドキュメンタリーが入った本。一時間もあったら読めるようなさらっとして読みやすい本だった
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