2010年10月27日水曜日

夫婦600万で生きる生活術



夫婦600万円で暮らす術というのは、どういう方法なの?興味はすごく持っていた。
それに違わないいい本だった。

とにもかくにもお金に関しては結婚して、税金の免除や、諸々の恩恵を使うほうが良いよと言う事
を勧めてくれている本。
そして、結婚出産しても仕事は続けていこうと勧めている本。生涯賃金が退職するとかけ離れてしまうから。

著者さんとは、一度名刺交換させていただいただけだったが、お会いしたときは、可愛らしい方だったのだが、ここまで色々と波乱万丈の人生だったとは。
それにはたまげた!でも、この家庭の出来事をきちんと書いているから(カッコ悪いところ)を書いているから、親近感を得ることができたのだ。

本全体に貫くこんなに結婚するとお金の部分で得になりますということをこれでもかと教えてくれる。
お金ないから、結婚しないでおこうという言い訳は嘘で無知で勿体無いということがわかる。

結婚したことはないが、これは前半は婚活本。

後半は、生命保険など、保険がかぶっているところをどう減らしていくか。無駄な保険がかかっていないかのチェックは大事だよと教えてくれる。

ものすごく実用的でありながら、軽いライトに仕上がっている良い本でした。

投資本というよりは家計簿本。結婚を精神面から勧めているのではなく、
金銭面から勧めているという視点は秀逸だな。

FPと家計簿相談したくなる本だった。

2010年10月24日日曜日

僕は友達が少ない 読み終えた


とりあえず、学園コメディ。ラブよりも、友達欲しい方面に焦点当たる。 
そんな騒動に巻き込まれる高校生が主人公。 

文章は、ネットスラング満載。 
残念な子、駄目だ、こいつ、なんとかしないと。 
リア充はしね!死ねばいいのに。などなど。 

後がきに書いてある様に、作者の趣味全開。 

1から4巻で60万部のヒット。平均15万部か。 凄いな。 


ライトノベルの基本構造として。 
物語に入り込む役として主人公がいて、読者と一緒に電波な美少女たちにツッコミいれて楽しむ本。 


ライトノベルは、基本的に会話主体で、 
視点が主人公に定まるので、気軽で混乱しないで読める 

キャッチーなものは、なんでも詰め込む。キャラクター命だから。女より可愛い男子高校生がでてきたり、ツンデレ美少女たちの間に恋愛フラグが立ったり。 

この本には、パロディが沢山含まれている。 
読書好きの長田有希子てなんだ?ときメモは人生 てクラナドじゃないか? 
とらドラにも近い印象。もしドラではない。 


高校生にとっては、クラスに生きていく為の友達とは凄く大事な存在だよなという事を思い出させる作品ではある。 

続きを読むかは考え中。 
これは、本当に甘ったるい娯楽小説なので、 
気分が落ちた時に、ニヤニヤして、クスリとした笑いを提供してくれる。 
友達を本題に書くのは、やっぱり重くなるのかなあ。

2010年10月13日水曜日

渋滞 西成活裕

「渋滞」の先頭は何をしているのか? (宝島社新書 291)


新書版 文字も減らして軽く渋滞学をなぞってくれる。

渋滞学の理系的部分に切り込まず、文系に応用していった姿は素晴らしい。
理系のひとの文章は本気で書いたら文系の御託には叶わない。

基本的には、渋滞学 (新潮選書)の部分を新書に焼き直していた本でした。


同じように渋滞学から世間を見ていくというのなら

シゴトの渋滞、解消します! 結果がついてくる絶対法則

のほうが自分の趣味にあっていた。なにより第三部社内の渋滞なくしますという章で、
彼の苦労してきた人生が語られている。理系で理論をやっていたが、食い扶持が無くなって
どうやって生きていくか教職への就職活動が上手くいかない日々が続いたところは泣ける。

渋滞学の肝は流れをスムーズにしていくために適切な距離を空けるということに尽きる。
それを仕事術に応用して、無理やり詰め込まないようにする。
計画を立てる。
時間割をつくる
外段取りをしておく
長期の仕事と短期の仕事を組み合わせて進める


個人個人良い仕事をしていくときはぐちゃぐちゃになるまで、悩んで苦しんでこそのオリジナリティがでてくると説いている。ぐちゃぐちゃになっても、元のポジションに戻せるようにある程度の形作りや、時間で区切ってダラダラしすぎないようにする。そうしないと人間はぐちゃぐちゃに耐え切れないからだろう。
自分は計画を立てる重要性はアニメ制作会社で学んだ。そうしないと永遠にゴールが見えない作業に取り組まざるえなくなるんだ。

二章の部内の渋滞解消します

ビッグマウスの薦めなんかは、先生として、研究者というよりも、指導者としての自分のスタイルをもっているところが良いなあと思う。二章は先生の研究室の運営の仕方を具体例で紹介している。具体例が多くてわかりやすかった。

一番好きな三章 社内の渋滞解消します

1+1+1=2 にならず 0.9+0.9+0.9=5 になるようにしよう
全力プレーではなく9割でプレーして1割を他者との関係性を上げるために使いましょう。

そして、白眉である 私は社会と繋がれませんでした。先生の苦労話。食べ物をもやしでどう暮らしていくか、寝床が無くなって友人の倉庫で寝泊りしていた話や、お風呂に入れなくて洗濯機で身体を洗っていた若い時代の話。
その中から出てきた答えはあまりに当たり前だけれども、勉強という繭のなかで守られていると忘れがちになってしまう
社会と繋がるためには個人は社会の難問を解決することをしなければならないのだ、とわかったのです。


どんなに優秀でも、その活動が社会に結びつけれなければ、勉強ではなく、商品、仕事 を提供できなければ社会での差別化はできませんでした、と語ってくれました。

ここの部分が一番感動しました。社会との関係をどう取っていくかを先生の経験談で語ってくれているので胸にぐっと刺さりました。