松下幸之助の本を読んで、このヒトは、近江商人の三方よし と 人生塞翁が馬 か。
松下電器がアメリカから乾電池の技術導入することになった時、完成品につき、2%支払われる予定だった技術料が乾電池本体だけではなく、乾電池を使った懐中電灯まで相手先が要求してきた。松下幸之助は受け入れるつもりだったが、部下が反対して、自社技術でより良いモノを作ってしまった。その反骨精神、塞翁が馬、経営の機微とは損得だけでは測れないと納得する。人間が絡む事なので、想像よりもすごいモノが出来上がったりする事もある。
1964年の新潟地震に被災して、商品はだいぶ被害はでた。しかしそのせいで過剰在庫の存在に気がつけて、全体として利益をあげることができた。
人生を振り返って、11歳で奉公にでざるえなかった。もっと勉強したかったが、奉公人として実地で商売をやれたので、商売のコツがわかりいまはとても役立ってる。勉強したいという希望は叶わなかったが、自分の視野というのは狭くなりがちなので、希望とは逆の道に幸福があることもある。
三方よしという言葉があるが、仕入先に値下げをお願いするときは、技術改善、工場の改善を相手と一緒になって考えてあげる。
自分だけの儲けだけではなく、相手の儲けも考えてあげる。
自分の携わっている仕事は人々に喜ばれる良い仕事なのだ、相手にとっても良いことだけではなく、世間にとって有益なのだ!その信念で仕事をしてきた。
他人のことだけを考えるのではない。適正な利益をもらう事は義務であり責任である。
当然、より良いサービスを作る為にも必要だ。それで自己完結するのではなく、
世間の人々にも、自分たちが儲け過ぎではなく、適正な利益を貰っていると認めてもらわなければならない。
松下幸之助の活動すべての視点に世間、自分、相手というのがある。
根本として商売とは、人々の生活を物心を豊かにしていく為にある。
物質だけではなく、精神も豊かにすることができる。そのために正しい商習慣、商道徳を持たなくてはならない。それを運用していく事も、世間の精神を豊かにする事につながっている。
仕事をしていく上では、経営者にはしっかりした社会観、事業観、人生観が打ち立てられていないと使命感が出てこない。(しっかりしたというのは、不意に質問されてもすぐに持論を述べられるくらいに血肉に化した考え)
使命感がなければ真剣にはならない。
真剣でなければ、不測の事態が続く経営というモノを運営していくことはできない。
経営が全うできなければ、社会を豊かにするために貢献できない。
なので経営者には信念が求められる!
それも根拠のないものではなく、謙虚な心持ちの上にうまれてくるものでなければならない。
人から間違いを指摘されたら、きちんと直せる位の柔軟さが大事になる。
その謙虚さがあると、全ての人が師匠となり、部下も偉く見えるようになる。
そんな敬意をもって接するから、人使いがうまいと言われる。
すべての人は偉いが、そのなかでもリーダーは求め難い。
「一人出家すれば九族天に通ずる」 くらい一人が適所に立たせることができたら、
会社全体が繁栄する。
経営者の心得として
熱心さは、どの従業員よりも社長が一番なくてはならない。
熱心に打ち込む事、余暇を使ってアマチュアとしてではなく、
仕事として本業としてやっている以上、プロである。
しかし、全身全霊打ち込んでも力が足りない事もあるかもしれない。
それでもその一心に打ち込む姿が立派なものである。
そして、強い決意をもってやり抜く事、命をかける気概をもつこと
その姿勢こそが経営者なのだ。
自分なりにこの本を読んで感じたことをまとめてみました。
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