2012年5月5日土曜日
青年ルターを読み終えて
青年ルター1 難しい本だった。
自分の力量では半分もわからない。
精神医学とルターの宗教改革を理解しないとこの本が言いたいことにはリーチ出来ないのかも。
本自体は宗教改革を行うマルチン・ルターが 少年だった頃、青年だった頃
彼がどういう精神的な危機に直面し、それがどう作用して偉大な宗教改革者を形作っていったのか、
伝記を紐解いて彼の分析をしていく本。
エリクソンの臨床事例を引用して、マルチン・ルター自体は普通の人間であることを強調している。
かれがどう精神的な危機を乗り越え、偉大な宗教改革者マルチン・ルターになっていったのかを書いている。
自分たちとマルチン・ルターの地平線は繋がっている感覚を読んでいて感じる。できるかぎり神の啓示という言葉を使わず、彼がどうやって宗教改革という大仕事にとりかかったのかを説明しようとする。
おおきな仕事をするひとはどこかしら正常では無い所を持っていて、多くのひとがモラトリアム期間をへて、新しいアイデンティティを確立し、そこに飛び込んでいくのだが。
マルチン・ルターはそのモラトリアム期間をどう過ごしたのか、どうしてあんな大事業を起こせたのか
それを執拗に追っていく。モラトリアムを延長して、何度も決断したことが間違ってしまったりしてやり直しの日々を過ごしている。
そんなマルチン・ルターのサイコヒストリードキュメンタリーだった。
さあ、二巻に取り掛かろう。
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